●●●●●第6話●●●●●

タ「へっくしょん!・・・あ〜、風邪ひいちまった。熱もあるなぁ・・・会社休もう」
タ「この忙しい時期に申し訳ないけど・・・」
プルルル
課「はい、ツンデレ産業です」
タ「もしもし、別府です。おはようございます。課長ですか?・・・すいません、風邪ひいたので今日は休ませて下さい」
課「風邪ぇ?バカは風邪ひかないっていうだろうが」
タ「・・・すいません・・・バカじゃなくてアホなんで・・・」
課「バーロー!・・・ま、お前なんかいなくても会社には全く影響無いからな」
タ「(´・ω・`)」
課「だから今日はゆっくり休んでさっさと良くなることだけ考えてればいいんだよ!バーロー!」
タ「え?あ、ありがとうございます・・・」

こ『タカシ、今日は会社休むの?』
タ「ああ、風邪ひいちまった・・・すまない、今日は寝てるよ」
こ『わかった。じゃあ遊ぼ!』
タ「・・・あの、話聞いてましたか?」

・・・数時間後・・・

タ「・・・はぁ、はぁ・・・」
こ『タカシ・・・大丈夫?』
タ「だ、大丈夫さ・・・風邪なんか寝てれば治る」
こ『("フェアリー"の"クラスB"じゃ治癒魔法使えないしなぁ・・・)』
こ『(コップに水入れて持って来ることも、汗かいた服を着替えさせてあげることもできない・・・)』
フキフキ
こ『ごめんね・・・ハンカチで汗拭いてあげるぐらいしかできない・・・』
タ「謝ることないさ・・・ありがとう、助かるよ」
タ「でも・・・風邪伝染ったらいけないから、あまり俺に近づかないでいい・・・」
こ『だ、大丈夫だよ!風邪なんかひかないよ』
タ「前にずぶ濡れになった時ひきかけたじゃないか・・・俺は大丈夫だから、向こうでナッツ食べてな」
こ『ヤダヤダ!看病する!!』
タ「・・・なんでそんなに・・・」
こ『(ボクだって・・・タカシの役に立ちたいんだもん・・・)』
タ「え?ごめん、よく聞こえなかった・・・」
こ『な、なんでもないよ!(///)・・・タカシなんか一人じゃ何もできないから、仕方ないからなんだからね!(///)』
タ「ご、ごめん・・・」
こ『まったく・・・タ、タカシは世話が焼けるんだから・・・(///)』
タ「ははは・・・でも、このみも役に立ってるよ。その羽から来る風がいい感じに涼しいwww」
こ『え?・・・バ、バカ!扇風機扱いすんな!!・・・てゆーか聞こえてたんじゃないか!(///)』

●●●●●第7話●●●●●

タ「ふっふっふっ、"ファイナル・ツンタジーVII デレジュ・オブ・ケルベロス"買ったぞ!」
タ「朝から並んだ甲斐があったというものだ。このみが出掛けるなら連れてけってうるさかったけど・・・」
タ「・・・さすがに外には連れ出せないよなぁ」
タ「さて、無くすといけないからカバンにしまって、と・・・ん?・・・えっ!?」
こ『・・・えへへ』
タ「このみ!?なんでカバンの中に・・・来ちゃダメだって言ったじゃないか!」
こ『だって・・・最近仕事から帰るの遅いし、こないだは珍しく休んだと思ったら風邪で寝てたし・・・』
こ『・・・つまんないんだもん』
タ「す、すまない・・・でも、仕事も一段落ついてこれからは早く帰れるようになるから・・・」
こ『・・・それ、"げぇむそふと"ってやつでしょ?・・・今度はずっとそれで遊ぶの・・・?』
タ「このみ・・・」
こ『ボク、つまんないよ・・・』
タ「・・・わかった。じゃあ、今日はこれからピクニックだ」
こ『え?ピクニック?いいの!?』
タ「ああ、さすがにこんな街中はまずいけど・・・こんな季節の郊外の公園なら、あんまり人もいないだろ」
こ『やったぁ!(ニコニコ)』

・・・公園・・・

タ「ここは広くて自然も残ってて、好きな場所なんだ」
こ『・・・うわぁ、久しぶりだなぁ、こんなに緑のある所』
タ「そっか、このみはずっと眠ってたんだもんな・・・昔はもっと自然がたくさんだったんだろうなぁ」
こ『う、うん・・・』
タ「(あれ?昔の話したら表情が暗く・・・)と、とりあえずメシにしよう!」
こ『やったね!ボクお腹ペコペコ!!』
タ「急だったからコンビニのおにぎりだけど・・・でもやっぱこういう所ではおにぎり食べたいよな」
タ「ほら、このみには専用の特製おにぎりだ!」
こ『・・・おにぎりの角ちぎっただけじゃん・・・』
タ「まあまあwww海苔と鮭もつけるから」
こ『パクッ・・・モグモグ』
タ「美味いか?」
こ『うん!・・・あ、タカシ、ほっぺにご飯粒ついてる。もぉ、みっともないなぁ』
ペロッ
タ「あ、こらっ!」
こ『へへへ、いただき!』
タ「・・・これって間接キスだよな?w」
こ『へ?・・・な、なななななに言ってんのさ!バカッ!!!(///)』

・・・食後・・・

タ「さて、メシも食い終わったし、林の方散歩するか」
こ『あ、あれ何?』
タ「ん?・・・あ・・・」
こ『六角形がたくさん並んでる・・・なんかキレイ』
タ「ま、待て!近づくな、このみ!!」
こ『え?なんで?』
ブーン
タ「それは蜂の巣だ!」
こ『はちのす?・・・うわっ、なんかいっぱい虫が出てきた!』
タ「逃げるんだ!・・・走れ!!」
こ『わ〜!』
パタパタ
タ「あ・・・飛べるんだっけ・・・ずるい・・・って言ってる場合じゃなくて、俺も逃げないと!」
こ『た、助けてー!』
タ「このみ!結界使えるんだろ!?なんとかしてくれ!!」
こ『"クラスB"じゃ、こっちの世界の物質を防げるような強力なのは使えないの!とにかく逃げよ!!』
パタパタ・・・
タ「ま、待ってくれぇ!俺は飛べないんだよー!」
ブーン
タ「う、うわぁぁぁぁぁ!!!」

・・・その後・・・


こ『ぷ、ぷぷぷ・・・』
タ「・・・」
こ『ぶはっ!・・・あははははは!!変な顔!!!』
タ「笑うな!自分だけさっさと逃げといて・・・蜂に顔面襲われる恐怖がわかるか!?」
こ『ごめんごめん・・・ぷっ』
タ「だから笑うなとゆーに!」
こ『ダメ!こっち見ないで!!・・・ぶはははは!!!』
タ「うがーっ!こうなったらヤケだ!!さあ、間近で見てみろ!!!」
こ『そ、そんなに顔近づけたらドキドキしちゃう(///)・・・わけないよ!あーっはっはっはっ!!!』

●●●●●第8話●●●●●

こ『タカシ、起きて・・・起きてよぉ・・・』
タ「ムニャムニャ・・・もう食べられないよ・・・」
こ『そんなベタなセリフ言ってる場合じゃなくてさ・・・しょうがないなぁ。羽で鼻くすぐってやる』
パタパタ
タ「へ・・・へ・・・へっくしょい!・・・ん?ああ、このみ、おはよう。・・・おやすみ」
こ『こらぁ!二度寝してる場合じゃないって!!』
タ「・・・どうしたんだ?」
こ『タカシ・・・この部屋ってもう一人女の人住んでる?』
タ「残念ながら、そんな嬉しいことあるわけないよ」
こ『(ボクは嬉しくないのか・・・ピキッ)じゃ、じゃあ、あの人は誰?』
タ「な、なんで心なしか怒った顔なのかな?・・・てゆーかあの人って・・・おわっ!?」
幽「・・・・・・うらめしや」
タ「幽霊デタ━━━(゚∀゚)━( ゚∀)━(  ゚)━(  )━(  )━(゚  )━(∀゚ )━(゚∀゚)━━━!!」
こ『ゆ、幽霊!?・・・え〜い、ニフラム!!』
ピカッ・・・シューン
タ「あ、消えた・・・」
こ『(あれ?・・・そんなに効くはずは・・・)』
タ「う〜ん、何か一つフラグが倒れた音が聞こえた気がするけど、まあいいか。ありがとう、このみ」
こ『なんでそんな残念そうな顔なのさ!・・・タカシなんか知らないっ!!プンプン』
タ「まあまあw・・・それにしても、このみスゴイな」
こ『え?・・・ま、まあね・・・』
リ『アナタではありませんわよ』

こ『えっ・・・リナ!?』
タ「わっ、妖精がもう一人・・・」
リ『"クラスB"のアナタに一瞬で消し去る力があるはずないでしょう?邪魔でしたからワタクシがやりましたの』
こ『リナ・・・なんでここに・・・』
リ『決まっていますわ。アナタを連れ戻しに来たんですのよ』
こ『げっ!・・・ヤバイ』
タ「え、えっと・・・いきなりでよくわからないんだけど・・・何がどうなってるの?」
リ『・・・ああ、アナタですの?このみを飼っている人間というのは』
タ「いや、飼っているというわけでは・・・ルームメイトだよ。名前はタカシ」
リ『まあアナタはどうでもいいですわ。・・・このみ、帰りますわよ?』
こ『い、嫌だ!・・・絶対嫌だっ!!』パタパタ
リ『アナタ、自分のしたことがわかっていますの!?』
タ「・・・このみが何かしたのかい?」
リ『ええ、重罪を犯しましたの・・・』
タ「重罪!?このみ、何をしたんだ!?」
こ『あ、あの・・・』
リ『・・・寮の門限を破りましたの』
タ「へ?・・・・も、門限・・・?」
リ『ええ。門限になっても帰らないから何をしているのかと思えば、人間なんかに飼われて・・・』
リ『おかげでワタクシが連れ戻す破目に・・・ワタクシは暇ではありませんのよ!?』
タ「こっちの世界の60年でも、門限破り程度の時間なのか・・・てゆーか重罪なの?」
こ『ボクらの世界は規律が厳しいんだ・・・破ったら、百叩きにされる・・・((((;゚Д゚)))ガクガクブルブル』
リ『自業自得ですわね。ほら、行きますわよ』

タ「ちょっと待った!」
こ『ちょっと待ったコール!?』
リ『・・・人間のくせに、邪魔をしますの?』
タ「大事な家族が嫌がっているのに無理矢理連れて行くとあらば・・・黙って見ているわけにはいかない」
こ『(大事な・・・"家族"?・・・ボクを・・・?)』
リ『家族?何を言っていますの?アナタには無関係・・・』
タ「関係無くなんかないね!このみは行かせない!!」
リ『ころしてでも うばいとる』
タ「・・・え?(汗)」
リ『・・・と言ったら?』
タ「そ、それでも、俺はこのみを・・・」
リ『・・・ふぅ。仕方ありませんわね。人間に危害を加える許可は得ていませんし・・・今日は見逃してあげますわ』
こ『え?いいの?』
リ『こ、今回だけですわよ!・・・次は容赦しませんから』
タ「((((;゚Д゚)))ガクガクブルブル」
リ『では、ごきげんようですわ』フッ
タ「あ、消えた」
こ『助かった・・・タカシ、かばってくれてありがとう・・・』
タ「いや・・・門限破りや遅刻なら俺も人のこと言えないし・・・」
こ『あ、あの・・・ボクのこと、"大事な家族"って(///)・・・ホ、ホント?(///)』
タ「あ?ああ・・・」
こ『そっか・・・えへへ・・・えへへへへへ・・・・(///)』

タ「・・・ところで、もしかして、彼女がその気になったら、俺なんか指先一つでダウン?俺はもう死んでいる?」
こ『"クラスA"の中でも主席だからねぇ・・・多分五体満足じゃ済まないね』
タ「えーっと、このみぐらいの大きさなら定形郵便で送れるのかな?それともクール宅急便がいいのかな・・・」
タ「そもそも妖精界の住所ってどこなのかな・・・?」
こ『ちょ、ちょっと!どこに送るつもりなのさ!!うわぁぁぁぁん!!!』
タ「冗談だってばwww」

●●●●●第9話●●●●●

タ「そういえば、前から気になってたんだけど"クラスA"とか"クラスB"って何?」
こ『う〜ん、どう言えばいいのかな・・・』
こ『タカシが"妖精"って呼んでる種族はボクらの世界では"フェアリー"って呼ばれてて、』
こ『成績上位者が"クラスA"、下位者が・・・"クラスB"・・・』
タ「そうか、このみは成績悪いんだw」
こ『ふ、ふんだっ!成績で測るなんて、悪しき学歴社会の・・・(///)』
タ「わかったわかったwww・・・で、さっきのリナという子は特に成績がいいんだ?」
こ『うん・・・能力なら"エンジェル"に匹敵すると思う・・・使える魔法も"フェアリー"の枠を超えてるし』
タ「そっかぁ、それはスゴイな」
こ『成績いいだけだよ!?性格なんかサイアクなんだから・・・陰険で邪悪で・・・』
リ『何か言いましたかしら?』
こ『げっ!リナ・・・』
タ「妖精なのに地獄耳!?悪口聞こえただけで登場するとは・・・」
リ『失礼なことを言わないで下さる!?わ、忘れ物をとりに来ただけですわ!(///)』
リ『力づくで連れ戻す許可が下りましたら、すぐに来ますからね!覚悟なさい!!』
フッ
こ『・・・ね?性格悪いでしょ?』
タ「う〜ん、エライことになりそうだなぁ・・・」

●●●●●第10話●●●●●

こ『ねえねえタカシ、もうすぐ節分でしょ?豆まきするの?』
タ「節分は知ってるのか・・・まあ昔からあるからな。一人暮らしだから豆まきはしてないけど・・・」
こ『えぇ〜、しようよぉ』
タ「仕方ないなぁ。じゃあこのみ鬼ね」
こ『なんでさ!タカシが鬼!!』
タ「はいはい・・・」

・・・当日・・・

こ『鬼は〜外!福は〜内!』
タ「い、いたたた!このみ、トルネード投法で豆ぶつけないで・・・いててててて!!」
こ『えへへ、鬼は〜外!』
タ「ヒ、ヒドス・・・(´・ω・`)」

・・・終了後・・・

タ「あいたたた・・・まったく、俺になんの恨みが・・・」
こ『さ、豆食べよ!』
タ「最初からそれが目的だったのか・・・でも、このみが撒きすぎたからもう豆無いよ?」
こ『工エエェェ(´д`)ェェエエ工・・・そんなぁ・・・』
タ「俺に集中砲火浴びせたバチが当たったんだな」
こ『うぅぅ・・・いいもん!落ちてるの食べるもん!!』
タ「こらこらっ、汚いって・・・わかったよ、追加で炒るからちょっと待ってて」
こ『やったぁ!タカシ大好き!!』
タ「・・・その台詞、食べ物絡んだ時にしか聞いたことないなぁ・・・」


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