●●●●●第11話●●●●●

タ「うぅ・・・気持ち悪い・・・」
リ『二日酔いですの?まったく、いつになったら酒量をわきまえられるようになるのかしら・・・』
タ「接待した取引先の部長さんが飲ませるの好きでさ・・・うっぷ・・・」
リ『タカシがしっかりしていないからなめられるんですのよ!?情けないですわね』
タ「それはまあそうなんだけど・・・おえっぷ・・・」
リ『本っ当に情けないですわね・・・お水持ってきますわよ』

リ『はい、お水ですわ』
タ「ありがとう・・・(ゴクゴク)・・・ふぅ・・・」
リ『朝食はどうしますの?』
タ「食欲なんか無いよ・・・今朝はいいや」
リ『なんとまあだらしのない顔をしているのかしら・・・そのようなことですから軽く扱われるのですわ。フンッ!』
タ「(´・ω・`)」

・・・数十分後・・・

リ『タカシ、起きていますの?』
タ「ん?ああ、起きてるけど・・・あれ?なにこの匂い」
リ『二日酔いにはお味噌汁が効くと聞いたのですけれど・・・これぐらいなら飲めますでしょう?』
タ「わざわざ作ってくれたの?ありがとう・・・(ズズ)・・・うん、白味噌がいい感じ」
リ『次からは飲み過ぎないようにしないと、もう知りませんわよ!?(///)』
タ「うん、今後は気をつけるよ・・・ありがとう」
リ『(苦しそうなタカシなんて・・・見たくないのですから・・・)』

●●●●●第12話●●●●●

こ『わ〜い、海だ!』
タ「あんまり遠く行っちゃダメだよ、このみ」
リ『これが海ですのね・・・大きいですわ』
ミ『なんだ、リナは海を見るの初めてなのか。この世間知らずめw』
リ『人間界のことなのですから仕方ないではありませんの!(///)』
タ「ミコトは海見たことあるの?」
ミ『もちろんだ・・・魔界で血の海をな』
タ「((((;゚Д゚)))ガクガクブルブル」
か『それにしても誰もいないビーチねぇ』
タ「穴場だからね。隣に某名所な崖があるのさえ気にしなければいい所だよ」
か『・・・なんてとこに連れてくんのよ、アンタは・・・』
こ『そんなことより、早く泳ごうよぉ』
か『アンタ達、泳げないんじゃなかったの?』
リ『おほほっ、ぬかりありませんわ。タカシ、アレの用意を』
タ「いつから俺は執事に・・・はいはい、これだね」
こ『フェアリー専用浮き輪!テレレレッテレー』
ミ『・・・まさかキサマに大山のぶ代のモノマネができたとはな』
か『ミニサイズの浮き輪!?・・・どこで買ったの?』
タ「取引先の浮き輪メーカーに人形用だって言って作ってもらったんだ」
か『人形用!?・・・"こいつオタクかよ"とか思われて今後の取引に影響出るんじゃないの?』
タ「いや、握手された上にフィギュアと黒ストについて熱く語られて"夏コミで会いましょう"って言われたけど・・・」
か『・・・はあ、もういいわ。とにかく泳ぎましょ』
こ『イヤッッホォォォオオォオウ!』
タ「あ、こらこら!・・・あーあ、体操もせずに行っちゃった」
ミ『猪突猛進か、相変わらず頭の悪いヤツめ』
タ「ミコトは泳がないの?じゃあサンオイル塗ってあげようか?」
ミ『なっ、なななな何言ってるんだキサマは!?そんな、そんなこと・・・背中だけだぞ?前は自分でやるからな!(///)』
タ「わかったわかったw」
ミ『水着の紐を外そうとしたりしたらメラミだからな!?(///)』
ミ『まだ焼けてないんだから、白い部分とのコントラストを楽しもうとしても無駄だぞ!?(/////)』
タ「しないってばwww(ヌリヌリ)はい、終わったよ・・・椎水さんも塗ろうか?」
か『いらないわよ!(///)・・・アンタも泳いできたらいいじゃない』
タ「うん、そうだね・・・(スック)・・・あ、立ちくらみが・・・」
フラフラッ
か『え?ちょっと、なんでこっちに倒れて・・・や、やだ・・・』
モミッ
タ「あ」
か『き・・・き ゃ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ !!!(///)』
タ「だ、大丈夫だよ!3秒以内に手を離したからセーフ!!」
か『なに勝手に3秒ルール作ってんのよ!』
バキッ
タ「あべしっ!・・・ご、ごめん・・・」
か『いいからあっち行きなさいよ!バカッ!!(///)』
か『(わ、私にだって心の準備というものが・・・ドキドキドキドキドキドキドキドキ/////)』

タ「いやぁ、悪いことしちゃったなぁ・・・それにしても空いてる海は気持ちいいな」
タ「こんなにスイスイ泳げて・・・うわっ!」
グイッ
タ「な、なんだ!?海の中から誰かが足を引っ張って・・・ガボガボッ・・・た、助けて〜!」

リ『はっ!?タカシが溺れていますわ!ルーラ!!』
ピロリロリロ
リ『上手い具合にビーチに戻ってこられましたわ・・・タカシ、大丈夫ですの!?』
タ「(へんじがない ただのしかばねのようだ)」
リ『大変ですわ!タカシの呼吸が・・・』
か『そんな・・・ま、まうすとぅまうすしなきゃならないなんて・・・』
か『仕方ないから私が・・・仕方なくよ!?自己犠牲の精神なのよ!?(///)』
ミ『いや、元エンジェルとしてワタシがやはり犠牲になるべきだろう(///)』
リ『いいえ!ここまで助けたからにはワタクシがやはり責任を持って犠牲にならなければ(///)』
こ『なに言ってんのさ!こ、こんな嫌な役・・・ボク以外にはさせられないよ!!(///)』

タ「(そんなこと言ってる間に息吹き返したってバレたら・・・殺されるのかなぁ・・・)」

●●●●●第13話●●●●●

か『はぁぁ・・・なんで最近は別府君ちでばっかりご飯食べてるのかしら・・・私は通い妻でもなんでもないのよ!?』
タ「いや、だって自分の食器を俺んちに置きっぱなしなのは椎水さn・・・」
か『うるさいわね!作ってやってんだから洗い物ぐらいしなさいよね!(///)』
リ『ワタクシだって作っていますわよ』
リ『アナタに、朝台所から聞こえる"トントン"という調理の音でタカシを起こす芸当ができまして?』
か『なによ!アンタなんかじゃ"朝のご奉仕"もできないじゃないのよ!!(///)』
こ『"朝のご奉仕"ならボクがやってるよ!(///)』
タ&リ&か&ミ「『・・・えっ!?』」
こ『な、なにビックリしてるの?・・・"朝のご奉仕"って、ネクタイ巻くことじゃないの・・・?』
か『なぁんだ、そんなことなの。ホッ・・・って、別府君そんな亭主みたいなこと妖精にやらせてるの!?』
タ「無理矢理じゃないよ・・・最近覚えたらしくてやりたがるんだよ」
か『(そんな・・・私の48ある妄想のその3が既にこのみに実現されちゃってるなんて・・・くやしい!)』
タ「と、とりあえずご飯食べy・・・」
リ&ミ『!!!』
タ「ど、どうしたの?リナとミコト二人して急にビクッとして・・・」
リ『この気配は・・・?』
ミ『・・・こ、これは・・・サタン様!?』
サ『・・・・・・久しぶりね、ミコト・・・・・・』
ミ『サタン様・・・どうしてここに・・・まさか』
サ『・・・・・・ミコトの失敗した別府タカシ抹殺のため・・・・・・手強そうだからワタシが直々に来たの・・・・・・』
タ「こ、これがサタン・・・?」
サ『・・・・・・キミが別府タカシ?・・・・・・そう・・・・・・最期に言い残すことはある?・・・・・・』
タ「娘がいるとかおねんねさせてあげるとかたぶらかして、お父さんから坊やをさらうのはやめて欲しいんだ」
サ『・・・・・・それなんて魔王?』
タ「それにしても、まさかサタンがダウナーな女の子だったとは・・・」
タ「てっきりアフロで髭面で、孫の名前がパンちゃんだと思ってたのに」
リ『でも凄い魔力を感じますわ・・・なめてかからない方がよろしいのではなくて?』
ミ『そのとおりだ・・・サタン様は強いぞ・・・5月以降のジャイアンツより強い』
こ『・・・巨人ファンがいるかもしれないからコメントしづらいなぁw』
タ「それにしても、サタンがこんなつるぺたカワイイ女の子だったとはねぇ・・・」
サ『・・・・・・NGワード確認・・・・・・ザキ!』
ピロリロリロ
タ『げっ!』
シーン
タ「そっか、俺には魔法効かないんだっけ・・・もしかして、つるぺたいの気にしてるの?俺は好きなのに・・・」
サ『・・・・・・また言った・・・・・・殺す・・・・・・』
ヒュンッ
タ「また魔法?懲りないなぁ。無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄!」
ミ『よけろナッパ!』
タ「誰がナッパだ・・・おわっ!?」
ヒューン
サ『・・・・・・ちっ』
タ「髪の毛の先が切れた・・・あ、危なかった・・・」
ミ『あれは魔法じゃなくて、空気を急激に冷却させて水分を固化し氷柱を作り出し(中略)なんだ。物理攻撃だぞ』
サ『・・・・・・邪魔しないでミコト・・・・・・一緒に殺されたいの?・・・・・・』
ミ『ワ、ワタシは・・』
タ「俺以外には手を出すな!狙いは俺なんだろう!?」
サ『・・・・・・覚悟完了?・・・・・・その心意気に免じて苦しまないように一瞬で終わらせてあげる・・・・・・』
タ「(くそっ、どうすれば・・・そうだ!)ピッ」
か『別府君、いくら戦いで暑いからってエアコン入れてる場合じゃ・・・』
サ『・・・・・・余裕のつもり?・・・・・・せいぜい足掻くがいいわ・・・・・・』
ヒュッ・・・シュー
サ『・・・・・・え?・・・・・・氷柱ができない・・・・・・なぜ?・・・・・・もう一度・・・・・・』
シュー
サ『・・・・・・そんな・・・・・・』
タ「空気中の水分を凍らせてるんでしょ?その材料を無くしただけだよ」
リ『あ、エアコンで空気を乾燥させて・・・』
サ『・・・・・・くっ・・・・・・』
こ『や〜い、ざまーみろ!ばーかばーか』
か『・・・このみ、アンタ急に強くなったわね・・・』
タ「これでもうさっきの攻撃はできないよね。降参してくれないかな?」
サ『・・・・・・うっ・・・・・・く、苦しい・・・・・・』
タ「ど、どうしたの!?大丈夫!?」
サ『・・・・・・空気が乾いてて・・・・・・肌がカサカサに・・・・・・これじゃ呼吸できない・・・・・・の・・・・・・』
タ「そ、そうか、じゃあエアコン止めないと・・・」
ミ『こらこらこら!』
リ『露骨な誘導に引っかかている場合ではなくってよ!?』
タ「なっ!?芝居だったのか・・・信じられない姑息な手を・・・くっそぉ」
か『そんなのに引っかかりそうになるアンタの方が信じられないわよ・・・』
こ『とっとと降参しなよね、バカサタン』
サ『・・・・・・降参なんか・・・・・・しない・・・・・・ワタシは・・・・・・絶対に・・・・・・』
タ「なんでまたそんなに頑ななの?」
サ『・・・・・・ワタシはサタン・・・・・・魔界を統べる者・・・・・・』
サ『・・・・・・強くなければ・・・・・・誰よりも強くなければ・・・・・・ワタシは強くなければならないの・・・・・・』
サ『・・・・・・もう・・・・・・見た目だけで誰にもバカには・・・・・・させない・・・・・・』
タ「・・・」
ナデナデ
サ『・・・・・・!?・・・・・・な、なにを・・・・・・』
タ「頑張り屋さんだね、君は」
サ『・・・・・・が、頑張り屋さん!?・・・・・・』
タ「責任果たそうと一生懸命頑張ってるんでしょ?エライよ」
サ『・・・・・・ワタシが・・・・・・?』
タ「そうだよ、君は誰よりも頑張ってるじゃないか」
タ「トップに立つ者がトップに相応しくあり続けるのは・・・簡単なことじゃないのに」
タ「人間だったら多くは堕落するよ・・・トップに限らないね。地位に満足しちゃうのがほとんどさ」
タ「でも、君は頑張り続けてる・・・バカになんかするもんか」
サ『・・・・・・どうして?・・・・・・どうしてそんなこと・・・・・・今まで"頑張ってる"なんて言われたこと・・・・・・ないのに・・・・・・』
サ『・・・・・・どうして人間のキミがそんなことを・・・・・・』
タ「認めてもらえないのはツライもんね・・・空回りしちゃうし・・・みんな同じだよ」
サ『・・・・・・同じ?・・・・・・デビルであるワタシでも、同じだと言うの・・・・・・?』
タ「種族なんか関係無いよ・・・ま、こんな風に思えるようになったのもこのみ達のおかげなんだけどね」
こ『えっ!?ボク達の・・・?』
タ「種族が違ったって同じように喜怒哀楽があって、それを分かち合うことができるんだって教えてくれたし」
タ「彼女達が喜んでくれるから頑張り甲斐もある」
こ『べ、別に喜んでなんかないよ!(///)・・・タカシみたいなダメ人間は人一倍頑張るぐらいじゃないとダメなの!!(///)』
サ『・・・・・・・・・・・・』
ゴゴゴ・・・
サ『・・・・・・え?・・・・・・そんな・・・・・・まだ合図を出してないのに・・・・・・』
リ『なんですの?この気配・・・ものすごい数の魔力を感じますわ』
サ『・・・・・・待機させてた侵攻部隊よ・・・・・・待ち切れなくて暴走を始めたみたい・・・・・・』
か『侵攻部隊!?そんな・・・』
タ「リナ!ルーラでフェアリーランドへ戻れないの!?みんなを連れて・・・」
リ『できますけれど・・・人間界は・・・』
タ「魔法が効かない俺なら・・・多少は食い止められるかな・・・」
ミ『キサマだけ残る気か!?』
こ『なに言ってんのさ!・・・タカシも一緒じゃないとやだよ!!!』
サ『・・・・・・はぁ・・・・・・キミは肝心なことがわかってない・・・・・・』
タ「肝心なこと・・・?」
サ『・・・・・・キミが犠牲になれば、彼女達は喜ぶの?・・・・・・』
タ「そ、それは・・・でも」
サ『・・・・・・ワタシが止める・・・・・・キミは彼女達と一緒にいて・・・・・・』
タ「そんな・・・危険だよ!」
サ『・・・・・・ワタシにしかできないの・・・・・・これはワタシの責任・・・・・・』
サ『・・・・・・キミは、キミにしかできないことをして・・・・・・』
タ「サタン・・・」
サ『・・・・・・勘違いしないで・・・・・・和平なんかじゃないから・・・・・・キミにはワタシが自分でとどめをさしたいだけだから・・・・・・』
サ『・・・・・・だから・・・・・・キミは生きていて・・・・・・(///)』
フッ
タ「消えた!?・・・サタンーーーー!」

サ『(・・・・・・ありがとう・・・・・・)』

リ『・・・デビル達の気配が消えましたわ』
ミ『サタン様はどうやら成功なさったようだな』
タ「そうか、良かった・・・彼女は・・・無事かな?」
リ『わかりませんわ・・・』
ミ『サタン様・・・』
ヒラ・・・ヒラ・・・
こ『あれ?何か落ちてくる・・・これは・・・サタンの羽根!?』
タ「そ、そんな・・・じゃあ、彼女は・・・」
ミ『いや、これは生きておられることの証だ・・・デビルは死んだら体の全てが消滅するからな』
タ「そうか・・・良かった・・・」
ミ『ちなみに、羽根を渡すのは魔界では"果たし状"の意味だからな・・・覚悟しておけよ?』
タ「工エエェェ(´д`)ェェエエ工!・・・狙われるんですか、俺・・・orz」
ミ『(本当は"恋文"なんだが・・・タカシには教えてやるもんか!///)』
か『それにしても、ホンっトにアンタお人好しよねぇ・・・悪魔の棟梁にまで・・・』
リ『まったくですわ!(・・・まあ、そんなタカシだからこそ、ワタクシもここにいるのですけれど///)』
タ「ごめんごめん・・・ところで、サタンは俺にしかできないことをやれって言ってたけど・・・なんなんだろう」
こ『そんなの知らないよ!・・・まあタカシにできることなんかたかがしれてるけどねwww』
タ「どうせ俺はどうせ俺はどうせ俺は・・・(´・ω・`)」
こ『と、とりあえず・・・ずっと一緒にいることぐらいはできるんじゃないのかな?(/////)』
ピトッ
Fin.


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