ロマンシング・ツン・デレ3 その1

シノンの開拓地。
酒場。

ピシャーン! ゴロゴロゴロ…
ガチャ
タ「っひゃーすごい雨だ…お、もう皆来てたのか」
ち「遅い…です。……間抜け」
か「ちょっと、こっち来ないでよ! 私まで濡れちゃうでしょ!」
タ「わーったって…あ、友子。俺にもテキーラ頼んでくれ」
友「ほいよ〜。ロックでいいかな? かな?」
タ「おう。それと…お、山田も来てたか」
山「皆来てるなって言っときながら今気づくなお( ^ω^)」
タ「悪い悪いww…そうだ。ちょっとあいつらと話したいんだけど…」
山「把握…友ちゃん、何か作るからちょっと手伝ってくれお」
友「ほっほう…椎水姉妹との会話イベントですな? これは録画しないわけにh「野暮な真似してないで来るお( ^ω^)」あ、ちょっ、や、山田! このっ! 覚えときなさいよ〜!」ズルズル
タ「(……山田がいなきゃ、あいつらとまともに会話できなかったな、きっと…)なあ、かなみ、ちなみ」
か「何か用? つまらない事だったら蹴っ飛ばすわよ」
ち「…………早く言え、ノロマ」
タ「うーん…まあ、つまんないかもしれないけど……明日さ、三人で買い物行かね? 臨時収入入ったから、少しくらい奢ってやるし…ついでにひと舞台観たりとか」
か・ち「…え?」

タ「…あれ? なんか拙いこと言った?」
か「で、でもそれって……で…で、デート……(//////」
タ「あ、やっぱそうか…ごめん、俺じゃ嫌だった?」
ち「っ………そ、そんなことは……(//////」
タ「じゃ、ちなみはOKと…かなみはどうする?」
か「…べ、別に、イヤだなんて言ってないでしょ!?(//////」
タ「おっしゃ、決まり。じゃあ明日の10時に酒場の前に集合な…え、ちょ、二人とも?」
か(やっ、やだっ、これって、ダブルだけど思いっきりデートじゃない! ここここうしちゃいられないわ、ちなみに負けないくらいおしゃれしなきゃ…お、お風呂も、念入りに体洗っとかないと…!////////)
ち(…た、タカシとデート………ちゃ、ちゃんす、です………これは、もう…と、とっておきの服に…しょ、勝負ぱんつも…だ、出さ、なきゃ……!////////)
タ「えと…かなみ、ちなみ?」
か(ちなみより可愛くして、誘惑とか……あ…で、でも、あのスケベのことだから…ふ、ふたり一緒に、食べられちゃったりして………////////)
ち(……あ……流れ的に、し…姉妹丼の、可能性も……………で、でも、姉さんと、だったら………い…いい、かも……////////)
タ「……おーい」
か・ち「……(//////////」(妄想中)
タ「おい、二人とも!」
か・ち「ひゃぅ!」
タ「なに惚けてんだよ。集合時間とか聞いてたか?」
か「ほ、ほほ惚けてなんかないわよ! なに勝手なこと言ってんのよ!(////」
タ「そか? ま、いいけど…集合10時だから、遅れんなよ?」
ち「……それは…こっちの台詞……さ、さっさと、どっか行け……(////」
タ「本当に大丈夫か? 熱とか…「ほい、テキーラお待ち」お、来た来た。じゃ、よろしくな」
か(思いっきり、おめかししなきゃ…////)
ち(……あ、明日は、勝負です…!////)

友「やーれやれ、あの娘たちはまったく…ん?」
山「どうしたお?」
タ「何だ友子? 変な物でも食べたか?ww」
友「黙って。……何か…声が聞こえたような…」
タ「…声?」
バタン!!
一同「!?」
?「はぁ……は…っ…、ゴホッ、ゴホッ…」
か「ちょ、ちょっとどうしたのよ、この雨の中…」
タ「お、おい、大丈夫か!? 友子、水と毛布頼む!」
友「オッケ! 山田も来て、こっち!」
?「は…っ、た、助けて…くだ、さい……」
タ「な…モンスターが出たのか!? ちなみ、傷薬は」
ち「……取ってくる。待ってて」
?「…い…いえ…わ、私ではなく……ゲホッ…っは、…あ、姉上を……」
山「とりあえず水飲んで落ち着くお」
?「んぐっ…んっ…ふはっ、はぁ…す、すみません、急いでいた………も、の…………」
タ「…? あの?」
?「………(よ、よく見ると、顔立ちは、悪く……って違います! こ、こんな時に私は何をっ!/////)」
タ「ほ、ホントに大丈夫か? 顔とか赤いけど、まさか風邪を…」
?「っ! あ、貴方に心配される謂れなどありませんわ! 口を慎みなさい!(///////」
タ「うお、…ま、まあ大丈夫ならいいが…で、何があったんだ?」
?「う…し、仕方ありませんよね……これはお姉様の為なのですから、この方に頼むしか…」ボソボソ
か「…? どうしたのよ? さっき聞いたけど、助けて欲しいんじゃ「そ、そこの間抜けな顔をした方! 私を今すぐポドールイまで連れていきなさい!」……!!?」
タ「え、…ちょ」
?「早くしなさいと言っているのです! こ…光栄に思いなさい、今回だけは特別に、私の護衛の任を許可しますわ!(///////」
ち「……なっ………!」

友「ありゃ…ひょっとして、これってばイヤ〜な展開?」
山「ちょwww毛布片っ方持ておwwwwww(;^ω^)」


か「だ、ダメよ! なんでよりによってタカシに…そ、そこの剣士さんに頼めばいいでしょ!?」
勝「っ…お、オレのこと言ってんのか!? リナ姫の護衛なんてゴメンだぞ!!」
ち「……リナ……姫…?」
タ「お、おい、リナ姫ってまさか…」
リ「あ…も、申し遅れましたわ…私、リナと申します。ロアーヌ公・みことの実の妹ですわ」
一同「ΩΩ Ω<なっ、なんだってー!!?」
リ「と、というわけで…えと、貴方は…」
タ「え、ああ、別府タカシだけど」
リ「コホン…では、別府タカシに勅命を下します! 即刻私を、ポドールイまで送りなさい!!」
か「そっ、そんな…だ、ダメよ! あ、明日は大事な用があるの!」
リ「事は緊急を要します、ロアーヌの危機なのです! ……そ、それに、二人きりになったら、いろいろお話もしてみたいですし…(/////////」ボソボソ
ち「…………聞こえた」
か「…聞こえてるわよ」
リ「〜〜〜〜〜!!!?!???!?(////////////」
ち「……と、とにかく、駄目……いくら、姫様でも……譲れない………明後日にして…(……渡さない…明日、勝負なんだから…!//////)」
か「そ、そうよ! 姫様だって、一般人を拘束する権利はないはずよ!(や、やっと取り付けたデートなのに…いきなり無しにされて、たまるもんですか…!//////)」
リ「わ、わかっているのですか!? これは緊急事態、あなた達が口を出すのはロアーヌを敵に回すことになるのですよ!?(や…やっと巡り合った方です、誰にも渡しませんわ…!//////)」
勝「…こ、この隙に、タカシはオレが頂いて…(///////」
ち・か・リ「そぉい!」
勝「モルスァ」

友(これはいい修羅場wwwwおkwwwwwww)
山(撮影器具大杉www友ちゃん自重wwwww)
タ(動くにしても明日だな。デートは延期か…ま、いいだろ。あいつらも人助けってことなら納得するだろ)




ロマンシング・ツン・デレ3 その2


ポドールイ。

タ「できた! 『改心の一作』というやつだッ!」
友「……で、タカシ君は一体何を作ってたわけ?」
タ「見りゃわかるだろ、ちっこいけど雪だるまだよ。シノンにはあんまり雪降らないからもー楽しくて楽しくてwww」
勝「バカなことやってんじゃねぇ、さっさと行くぞ!」
リ「そういう下らない遊びは、目的を果たしてからにして欲しいものですわね」
タ「ちぇ、何だよ二人して…お。あれが吸血鬼の館ってやつか?」
山「いかにもって感じだお…ま、行ってみるお( ^ω^)」
か・ち「……」

一分後。

か「…ふぅ…ようやく抜け出せたわ。友子め、どうしてあんなに鋭いのかしら」
か「…っと、こ、こうしちゃいられないわ。今のうちに、これを…タカシのやつの、隣に…(////」
つ雪だるま(かなみ作)
か「…あ………まるで、夫婦みたい…い、いいかも…(//////」
か「こ、この子みたいに、わたしもいつかタカシの隣に、とか思っちゃったりして………や、やだ何考えてるのよわたし、タタタタカシの隣なんて…!(///////」
ち「……………姉さん、抜け駆け」
か「ひゃあう!!」

ち「……一人、抜け出して………何してるかと思えば……」
か「ちっ、ちちち違うのよ! これはその…ゆ、雪だるまが寂しそうかなって思っただけよ!!(////////」
ち「………嘘つき。顔に書いてある」
か「なっ、だっ、誰がっ!!(///////」
ち「……だから………私も、嘘つき(////////」
か「え? …ちなみ、それって……」
つ雪だるま(ちなみ作)
ち「……これも……一緒に………(//////////」
か「…あ…同じこと、考えてたんだ…?(////////」
ち「っ………う、ん……でも、先に姉さんがいて…その……だから……(///////////」
か「…あ……そ、そっか」
ち「………(////」
か「えと…じゃ、じゃあ、行こっか。心配させちゃ悪いし(/////////」
ち「……う、うん………タカシに見つかる前に……(////////」
タ「誰に見つかるって?」
ち「……タカシに、決まってます……マヌケとはいえ、たまに鋭いですから」
タ「何が見つかるとまずいんだ?」
か「それはその、雪だるまを………………あ、あれ?」
ち「………っ!」
タ「こんな所にいたか。捜したぞ」
か・ち「!?!??!!」

タ「どうしたんだよ、二人して抜け出して」
か「あっ、あ、アンタ何でここに!!(/////////」
タ「友子が『ちょっと戻ってみwww』とか言うから……ていうかそれ、さっきの雪だるまじゃね? 何で増えてんだ?」
か「!!(///////」
ち「あ……う、そ、それは……」
タ「……でも、何かいいな…俺と、かなみとちなみ…みたいでw」
か「えっ……!(/////////」
ち「な……!(//////////」
タ「はは、わかってるって。そんなんじゃないってことくらい…寂しそうだったから、側に置いてやっただけだろ?」
か「…あ………そ、そうじゃなくて……ぅぅ…(/////////」
ち「…………ぅ……ち、ちが…………っ…(//////////」
タ「二人とも、昔から優しいもんな…そろそろ、行こう?」
ち(………………馬鹿………この、鈍感…………//////////)
か(全然、わかってないじゃない…思わせぶりなこと言って…!//////////)
タ「ん? 何か言った?」
か・ち「……うるさい、このバカ!(//////」
タ「何でさ」


そんなこんなで吸血鬼の館。

まつり「よく来たのう、リナ姫…何やら賑やかじゃな」
か「あ…私達は護衛です。私はかなみ、こちらが妹のちなみ…で、えっと…」
勝「俺ぁ勝美。そこの二人が山田に友子だ」
タ「………………え? 俺は?」
勝「ああ、ただの役立たずだから気にしないでくれ」
タ「……そりゃあ…後ろから弓射ってるだけだけどさ…orz」
ま「御苦労じゃったな。…それにしても、若き頃の母君によく似ておるぞ」
リ「ありがとうございます…あの、母上とは…」
ま「ふむ、旧知の仲でな。よい話し相手じゃった」
タ(昔って…どう見ても同い年にしか見えないぞ? 一体何歳なんだwww)
山(ちょwww聞こえたらどーするおwwwwww(;^ω^))
ま「……聞こえておるぞ?」
タ・山「………え?(汗」
ま「なかなかいい度胸じゃの…小僧、タカシといったな。貴様の部屋は特別にしておいてやろう…拒否権はないぞ?」
タ「は、はいぃ……(終わった…俺、終わった……(((( ;ω;))))))」
ま「ではロアーヌの戦況が好転するまでここにいるがよい。部屋は案内させよう…リナ姫は個室でよいな?」
リ「え…あ、……は、はい……」
ま「うむ。そして小僧、お前はあちらだ。とっとと行け」
リ「か、感謝いたしますわ…」
タ「orzorzorz」


夜更け。
タカシ部屋。

タ(こ、この部屋こえぇ…空気も生暖かいし、壁の向こうから何か聞こえるし…ね、寝れるわけないだろ……)
コンコン
タ「っ! だっ、誰だっ!!」
?「……」
ガチャ
タ「へ? リナ姫?」
リ「…随分と臆病なのですね。このくらいで震え上がるなんて」
タ「いやいやこれは誰でも怖いですよww…ところで、何故ここに?」
リ「怖がっている貴方の情けない顔を見てさしあげようと思っただけですわ」
タ「え、あ、そうですか」
リ「はい。やはり期待通りでしたわね」
タ「いやだからそりゃ怖いでしょwww常識的に考えてwww」
リ「はあ…情けない。とにかくそういうことですから、お気遣いなく」
タ「あ…はい、わかりました」
リ「…なら、いいですわ」
タ「ん………」
リ「………」
タ「……で、リナ姫」
リ「…何でしょうか。私は御生憎ながら、貴方にかける言葉はこれ以上ありませんが」
タ「……部屋に戻られたらどうです?」

リ「っ…あ、貴方に言われずとも、…帰ります、こんな部屋……」
タ「……」
リ「……」
タ「…………怖いの?」
リ「だっ! …だ、誰が…貴方みたいに……」
ガタン!
リ「きゃあっ!!」
タ「……へぇ」
リ「…あ……ち、違いますっ…こ、こここれは………」
タ「あ! リナ姫の肩に白い手が」
リ「きゃあぁぁあぁああっ!!」ガバッ
タ「ちょwwwwww嘘ですよ嘘wwwwwwwwww」
リ「〜〜〜っ! う、打ち首です、まつりさんに頼んで今すぐギロチンの刑ですわ!!」
タ「ちょwwwwいや、でも怖いなら言ってくださいよ…皆の部屋に行けばよかったじゃないですか」
リ「っ…そ、それは…(…タカシと、お話したかっただなんて…言えませんわ……)」
タ「とにかく、皆の部屋に入れてもらえるよう頼んでみますから…何ならここでオレが添い寝でもしましょうか?w」
リ「――――( д )――――!!!!」
タ(うはwwwからかい甲斐あり過ぎwwwww)
リ「え、そ、そそそそそっ…は、はうぅ……………(/////////////」
タ「冗談ですよwwじゃあ、行きまsh…「…で…………す」……え?」
リ「そ、それで…いいです(/////////////」
タ「………は?」
リ「…ですから……そ、添い寝を………お願いします……(///////////////////////」

タ「え…え!!?」
リ「い…いけません、か…?(////////////////////////////」
タ「え、いやだからそれは気を紛らわす冗だ…え、ちょ、本気ですか!?」
リ「わ、私がこんな嘘を言うと思うのですか!?(///////////////」
タ「い、いえそういう訳じゃ…」
リ「でしたら、その……お、お願いしま…いえ、これは命令ですわ! 私の添い寝を命じます!!(/////////////////////」
バタン!!
ま「…待つがよいリナ姫。その者はこれから、儂に……ち、血を吸われる運命じゃ。こちらに渡してもらうぞ(////////////」
勝「い、いくらリナ姫でも、添い寝だなんてそんな羨ま……じゃなくて! ご、護衛として許さないぜ、タカシをこっちに渡せ!(//////////」
タ「ちょwwwあんたたちいつからいたんだwwwwww」
リ「駄目です! タカシはロアーヌ公の名において、これから寝るまで渡しません!(//////////」
ま「図に乗るな小娘が! ええいこうなったら力ずくで貰い受けるぞ…『シャドウサーバント』!」
勝「姫とはいえ譲らねぇ、『デミルーンエコー』!」
リ「返り討ちですわ! 『ファイヤークラッカー』!」
タ「お前たち戦うなら他所でモルスァアァァァァァァ!!!!!」


友「これはいい修羅場www山田、面白いからかなみとちなみ呼んで来て!wwwwww」
山「ちょwwwwwwタカシ死亡確定wwwwwwwww」






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