3日目
母『遥、朝ごはんどうする?』
は『いらない、食欲ない』
母『でも、食べないと頑張れないよ?』
は『今日は・・・止めにする。別府君が来たらそう伝えておいて』
母『そんなの、自分で電話しなさい』
は『・・・お願い』
母『もぉ〜・・・しょうがないわね。そうやってウジウジしてると、いつまでたってもそのままよ?』
は『いいよ・・・どうせ、私なんか。嫌われて当然だし』
母『じゃ、別府君へはお母さんから適当に伝えておいていいのね?』
は『うん・・・』
母『分かったわぁ。それじゃ、お大事に〜なんてね』

は『ん・・・寝ちゃいましたか・・・今何時かな・・・?』
タ「12時前だな」
は『・・・え?』
タ「おはよう、委員長。具合はどう?」
は『べ、別府君!?何で、今日は中止って・・・』
タ「おう、だから宿題には手をつけてないぞ」
は『だ、だったら、ここに居なくてもいいじゃないですか』
タ「お義母さんから伝言でね、出かけてくるからお留守番お願い♪だってさ」
は『お、お母さん・・・』
タ「委員長」
は『な、何ですか?』

タ「昨日はゴメン。体調悪いの分かってるのに、俺酷い事言ってさ」
は『・・・』
タ「その・・・宿題が一緒にできなくなるの困るし・・・それ以上に、委員長に嫌われたくないっていうか」
は『・・・』
タ「と、とにかく、許してくれない・・・かな?」
は『べ、別に・・・許すもなにも、怒ってませんから』

タ「そっか・・・なら良かった」
は『その・・・わ、私の方こそ・・・』
タ「あ、そうだ、お腹すいてない?台所借りてさ、お粥作ったんだよ」
は『え?あ・・・ちょっと・・・すいてるかもです』
タ「んじゃ、温めてくるから。待ってて」
バタン
は『お粥って・・・別に体調悪いわけじゃないんだけどな。でも、もう少しこのままでも良いよね?』

タ「ふーふー、はい、あ〜ん」
は『べ、別府君!誰もそこまでしてなんて、頼んでないですよ?(////』
タ「病人は黙って食べとけ。早く良くなってもらわないと」
は『で、でも、こんなの恥ずかし過ぎです!(///』
タ「いいからいいから、誰も見ちゃいないって」
は『べ、別府君が見てるじゃないですか!』
タ「見えてなきゃ看病できないだろwとにかく、あーんして?」
は『うぅ・・・こんなのイジメです・・・あ、あ〜ん・・・(///』
タ「どう?」
は『・・・不味いです』
タ「う”・・・ゴメン。初めて作ったから・・・」
は『こんなの食べたら余計体調悪くなりますよ?』
タ「だよね・・・。んじゃ、コンビニに行って何か買ってくるよ」
は『あ、あの・・・』
タ「何?」
は『その・・・勿体無いから・・・食べます』
タ「でも、美味しくないでしょ?」
は『このまま捨てたら、お米を作った農家の方に失礼です。不味いですけど、食べられない程ではないので』
タ「でも、体調悪くなられると困るし・・・」
は『そしたら、良くなるまで責任を持って看病してくれればいいだけです』
タ「いいの?」
は『私は嫌ですけど、お母さんが頼んだならしょうがないです。我慢しますので・・・その・・・』

タ「?」
は『つ、続き・・・食べさせて・・・もらえますか?(////』
タ「了解」

は『はぁ〜・・・ごちそうさまでした(///』
タ「お粗末さまでした」
は『ほんと〜〜〜に、お粗末でしたけどね?』
タ「ちぇー、これでも一生懸命作ったんだからな」
は『ふふふ・・・』
タ「やっぱりさ・・・笑った顔、すごく可愛いな」
は『え?』
タ「あ、いや、なんか・・・俺何言ってるんだろうな?あはは・・・」
は『変な別府君ですね。あ、変なのはいつもの事ですか』
タ「やっといつもの委員長らしくなったな」
は『私はいつでも、私です』
タ「よ、よし、片付けてくるよ」
は『いいです。そのくらいは私がやりますから』
タ「いいのいいの、委員長は寝てなって?責任を持って看病するからさ」
は『そうですか・・・ではお願いします』
バタン
は『今、可愛いって・・・言ってくれた・・・。きゃぁぁぁ、嬉しいよぉ〜〜〜〜(ゴロゴロ』

タ「片付け終わっ・・・って何してるの?」
は『何って、宿題の続きに決まってるじゃないですか?』
タ「ダメだって。まだ寝てなきゃ」
は『もう大丈夫ですから。それに、昨日の遅れた分も取り戻さないと』
タ「そんなのどうでもいいだろ?明日からキッチリできるように、今日はちゃんと休んどこうぜ?」
は『私が大丈夫って言ってるんですから、大丈夫です』
タ「・・・」
は『(あ、この展開は・・・昨日と同じ・・・)』

タ「・・・」
は『あ、あの・・・』
ゴチン
は『は?え?』
タ「ん〜・・・熱はないみたいだな」
は『(お、お、おでこと・・・おでこで・・・熱計るの・・・別府君の顔が・・・はぅぅぅ////)』
タ「無理には止めないけど。きつくなったら、ちゃんと休憩するんだぞ?」
は『は、はいぃ』
タ「つか、熱上がってない?顔も赤いし」
は『だ、誰のせいだと思ってるんですか!』
タ「・・・俺のせいなの?」
は『し、知りません!ふ〜んだ』
タ「ちょっと委員長、機嫌なおせよ〜〜」

は『・・・ふぅ、こんなもんでしょ』
タ「どれどれ・・・げっ、俺より進んでる」
は『別府君が遅いだけじゃないですか?』
タ「あはは、そうかも」
は『やっぱり、7月一杯掛かりそうですね』
タ「渡辺先生もさぁ、自分が安心して夏休みに入いりたいからって、7月中期限はないだろぉ」
は『別府君に信用がないからしょうがないじゃないですか?』
タ「俺さ、夏休みの宿題忘れた事なんて、1回もないんだけど」
は『じゃ、こうしなかったら、今年が1回目になるところでしたね?危ない危ない・・・』
タ「確かに授業中寝てるけどさ。提出物はキッチリだしてるじゃない」
は『大抵は私の写してるだけですけどね?』
タ「痛いところ突くな」
は『この宿題だって、最初私の写そうとしたじゃないですか?』
タ「いや、その方が効率的かと思って」
は『はぁ・・・』
タ「で、でも、ちゃんとやってるじゃない?だから・・・もういいだろ?」

は『しょうがないですね、そういう事にしてあげます』
タ「さて、そろそろ・・・げ、雨降ってる」
は『夕立ですかね?』
タ「ついてないなぁ・・・傘借りていいかな?」
ゴロゴロゴロ・・・
は『ひっ・・・』
タ「ひ?」
は『な、何でもないです。玄関にあるのを適当に使って』
ピカッ
は『ひゃぅ』
タ「おっと」
ゴロゴロゴロ・・・
タ「近いな」
は『あ、あの・・・え〜と・・・』
タ「うん?」
は『しゅ、宿題、もう少しやっていきませんか?なるべく早く終わらせた方がいいと思うので』
タ「ん?でもじっくりやろうって言ってなかった?」
は『きょ、今日はもう少し進めた方が良いと思うんです』
タ「雷が怖いから?」
は『か、雷は関係な』
ピカッ
は『うぅ・・・』
ゴロゴロゴロ〜〜〜〜・・・
タ「っと、音でかいな。近くに落ちたんじゃないか?」
は『べ、別府君・・・あの・・・』
タ「ん?」
は『と、隣に座っても・・・い、いいですか?』
タ「え?構わないけど・・・?」
ピカッ
は『や、雷、やだ・・・』

タ「委員長、おいで?」
は『はい』
ぎゅ・・・
ゴロゴロゴロ〜〜〜
は『ん〜〜〜』
タ「大丈夫だから」
は『は、離しちゃダメですよ?絶対ダメですよ?』
タ「うん」なでなで
は『い、言っておきますけど、雷が怖いだけで、別府君とこうしてたい訳じゃないですからね?(///』
タ「分かってるよ」
ピカッ ゴロゴロゴロ・・・
は『別府君〜〜〜』

ぽつっ ぽつっ
タ「・・・」なでなで
は『・・・』
タ「あ・・・委員長、あれ見てみな?」
は『え?・・・あ、綺麗』
タ「あんなにクッキリ見える虹も久しぶりだな」
は『そうですね』
タ「・・・」
は『・・・あ』
タ「ん?」
は『ご、ゴメンなさい・・・その・・・』
タ「いや、いいよ。むしろ・・・嬉しいというか」
は『私が怖がってるの見て、嬉しいんですか?』
タ「違うよ、そっちじゃなくて・・・こっち?」
は『もう・・・別府君はえっちです(///』
タ「そ、そういう不純な気持ちは」
は『無いんですか?絶対にまったく100%無いんですか?』

タ「いや・・・あります、すいません」
は『やっぱり・・・えっちです』
タ「はいはい、どうせ俺はえっちですよぉ〜だ」
ぎゅ・・
は『ひゃっ・・・そ、そんな強く』
タ「委員長・・・」
は『べ、別府君・・・』
タ「一昨日言い損ねたけど、俺さ、委員長の事が」
は『・・・(ドキドキ』
ガチャ
母『ただいま〜、窓見てよ!虹綺麗よ!』
タ「・・・」
は『・・・』
母『・・・お邪魔しました』
は『お母さん!!!』
タ「だ〜、またかよぉ〜!」

母『で、そのまま別府君は帰った、と』
は『誰かさんが良い所でじゃまするから・・・』
母『ゴメンね〜、まさか二人で抱き合ってるなんて思わなくてさ。あはは・・・』
は『だ、抱き合ってたわけじゃなくて!一方的に抱きしめられてた・・・だけ・・・というか・・・』
母『そう?遥も別府君の腰に手を回してたように見えたのは気のせいかしらね〜?(ニヤニヤ』
は『き、気のせい!そんな事してないもん!』
母『でも、まぁ仲直りできて安心したわ。勢いでしちゃえば良かったのに』
は『お母さん!いい加減にしないと怒るよ!』


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