5日目

は『もうすぐ別府君が来るから、準備しないと・・・あれ?別府君、ノート忘れていったんだ』
ぺらっ
は『あーあ、汚い字です。もう少し丁寧に書けばいいのに・・・あれ?絵が描いてある。こ、これって・・・』
ピーンポーン
タ「おはようございます」
母『あ、別府君、いらっしゃ〜い。あがってあがって?』
トントントン・・・ コンコン
は『どうぞ』
ガチャ
タ「おはよう、委員長」
は『おはようございます』
タ「あのさ、俺ノート忘れていってない?」
は『これですか?』
タ「あー、これこれ。探しててさ、無くてあせったよ」
は『別府君・・・これ、何ですか?』
タ「え?・・・んな!!!!!」
は『な〜んで、ノートに女の子絵が書いてあるのか説明してもらえますか?』
タ「い、委員長・・・目がマジだよ」
は『あ、当たり前じゃないですか!マジメにやってると思ったら、こんな絵を描いてたなんて最低です』
タ「いや、その絵は・・・おととい委員長が寝てるときに暇だったから・・・」
は『ふ〜ん・・・随分可愛い女の子ですね?別府君は、そういう趣味があったんですか?』
タ「ま、まぁ・・・趣味っつーか・・・うん」
は『これって、漫画のキャラですか?それとアニメとかゲーム?』
タ「えっと・・・その娘」
は『え?どの・・・?』
タ「・・・委員長の・・・寝顔」
は『わ、私!?・・・うそ・・・こ、これが私ですか?』
タ「い、一応そのつもりだけど・・・あはは、似てないよね?やっぱり」

は『(別府君が・・・私のこと書いてくれたんだ・・・はぅぅ・・・嬉しいよぉ///)』
タ「も、もういいだろ?返してくれよ」
は『だ、ダメです』
タ「な、何でだよ?」
は『しょ、肖像権の侵害です!これのページは没収です』
タ「ちょ、待ってよ。せっかくの会心のできだから、せめて写メくらい」
は『やーです』
ビリビリビリ
は『はい、ノートはお返しします(こっちは、大切にしまっておこっと////)』
タ「はぁ・・・」
は『と、ところで・・・一応確認ですけど』
タ「何?」
は『私が寝てるとき、写真取ったりしてないですよね?』
タ「・・・してないよ、もちろん」
は『はい、携帯貸してください』
タ「そ、そんな権利は委員長にはないはずだぞ」
は『それを言うなら、別府君には拒否権はないです』
タ「ダメだ、絶対こっちは渡せない」
は『拒否するって事は黒ですね?貸してください』
タ「やなこった」
は『ダメです』
タ「ちょ、ちょっと委員長」
どさっ
タ「あてて・・・またかよ。携帯・・・げっ」
は『ふふふ、ではチェック・・・』
タ「あー、俺終わった」
は『きゃっ・・・な、なんで待ちうけが私の写真なんですか!(///』
タ「だって、ものすごく可愛かったから・・・つい」
は『つい、じゃないですよ!別府君のえっち!変態!ストーカー!』
タ「分かったよ、消せばいいんだろ、消せば」

は『ちゃ、ちゃんと確認させてください』
タ「あのさ・・・押し倒されたままなんだけど・・・」
は『け、消す方が先です!ちゃんと消すまでこのままですからね?(///』
タ「・・・こ、これでいい?」
は『あっ、ちゃんと画面見せてください』
タ「削除しますか?で、はい、と」
は『あ、あの・・・その隣の写真は?』
タ「これ?近所の野良猫の写真だよ。可愛いからついつい」
は『ねこた〜ん♪』
タ「い、委員長・・・」
は『ふぇ?』
ぎゅ・・・
タ「・・・」
は『・・・(///』
タ「今日はお義母さん、突撃してこないね?」
は『み、みたいですね』
タ「目、瞑って?」
は『ふぇ!?あ、その・・・は、はい・・・』
タ「ん・・・」
は『や、やっぱり、めーです』
タ「へ?」
は『そ、そういうのは・・・恋人になってからするものだと思います』
タ「ん・・・そうだね、ゴメン」
は『あ、あの・・・そ、その代りと言ってはなんですが・・・』

タ「じゃ、撮るよ」
は『は、はいぃ・・・』
タ「チーズ」
カシャ
タ「ん、可愛く撮れたよ?」

は『そ、それは見せなくていいです!恥ずかしいです(///』
タ「え〜?着替えまでしてさ・・・バッチリ決まってるよ?」
は『い、言っておきますけど、写真とらせたのは』
タ「また寝顔とか撮らないで欲しいからだろ?分かってるよ」
は『二度と勝手に撮っちゃダメですからね?』
タ「あ、もう1枚撮っていい?」
は『いいですけど・・・次で終わりですからね?』
タ「はーい、撮るよ?」
ぎゅ・・・
は『きゃっ、また、ぎゅーしちゃ、めーです(///』
タ「チーズ」
は『ふぇ!?』
カシャ
タ「うん、上手く取れた。ツーショット」
は『そ、そんなのダメです〜!反則ですよぉ〜〜〜』
タ「ほら、委員長がすっごくいい顔してるよ?」
は『わ〜〜〜〜、めちゃめちゃ変な顔してるじゃないですか!?け、消してください』
タ「やーだー、ちゃんと許可貰って撮ったんだから文句言われる筋合いねーしな」
は『うぅ・・・別府君の意地悪ぅ・・・嫌いです(///』
タ「ゴメンって。でも、普通に撮らせてって言ってもダメって言うだろ?」
は『も、もちろんです!』
タ「なんかさ・・・もうあんまり恋人同士と変わらなくない?」
は『え・・・?ち、違います、そんなのじゃ全然ないですっ』
タ「そう?」
は『だって・・・まだちゃんと好きって言ってもらってないですし・・・』
タ「じゃ、ちゃんと言うよ」
は『は、はい・・・』
タ「委員長、じゃなくて・・・遥」
は『・・・(ドキドキ』

タ「す」
コンコン ガチャ 
母『10時だから休憩しましょ〜』
タ「・・・」
は『・・・』
母『ん?どしたの?今日はセーフよね?』
タ「・・・アウトです」
は『お母さん!!!』
母『何で?何で〜?』

タ「・・・5時か。今日はこんなもんかな?」
は『ん〜〜〜、疲れましたね』
タ「なんか不完全燃焼っていうか・・・ねぇ?」
は『べ、別に今でもいいですよ?』
タ「いや、ほら。やっぱり雰囲気ってものがさ・・・」
は『雰囲気なんて・・・自分で作ればいいだけじゃないですか・・・根性なし』
タ「そ、そこまで言うか?」
は『えぇ、言いますよ。へたれ、弱虫』
タ「遥!」
は「は、はい」
タ「・・・やっぱり無理」
は『はぁ・・・やっぱり意気地なしさんです』
タ「うぅ〜、ゴメン」
は『まったく、世話が焼けますね。この先が不安です』
タ「本当に面目ないっす」
は『しょうがないですね・・・』
ぎゅ・・・
タ「い、委員長!?」
は『中途半端なのが嫌なだけですからね?別に、早く恋人同士になりたいとか、そんなんじゃ・・・』


タ「・・・遥、好きだよ」
は『わ、私も好きです・・・別府君(///』
タ「俺のこともさ、名前で呼んでよ?」
は『た、タカシさん』
タ「じゃ、いいよね?」
は『はい・・・ん』
タ「遥・・・」
は『・・・(ドキドキ』
コンコン ガチャ
タ「またかよ!?」
は『お母さん!いい加減に・・・』
父「・・・」
は『お、お父さん!?』

母『あはは、ゴメンね?今日は早く帰ってきたみたいでさ』
父「・・・」
タ「・・・」
は『・・・』
母『で、お友達とお勉強してるって言ったら、挨拶するって』
父「・・・」
母『い、一応止めたのよ?でも、礼儀だからって・・・』
父「・・・」
は『お、お父さん、あのね』
タ「俺から説明するから、遥は黙ってて」
は『た、タカシさん・・・』
タ「お義父さん、初めまして。遥さんとお付き合いさせていただいてます別府タカシといいます」
父「・・・」
タ「あ、あの、さっきのは・・・なんていうか・・・け、決して不純な気持ちとかではなくてですね」
父「・・・」
タ「真剣な気持ちでお付き合いさせていただいています」

母『あれ?付き合う事になったんだ?おめでとう』
は『お、お母さんも黙ってて!』
父「・・・」
タ「で、ですから、交際を認めてください」
父「・・・」
スタッ
タ「へ?」
母『お、お父さん、どこへ?』
ガチャ  パタン ストストスト
父「・・・」
は『・・・ビール?』
カシュッ
父「ゴクッゴクッゴクッ・・・ふぅ」
タ「あ、あの・・・」
父「タカシ君・・・と言ったな」
タ「は、はい」
父「さっきは・・・邪魔してすまなかったね」
タ「え?い、いえ・・・その・・・」
父「娘は・・・少々素直じゃないところがあってね。付き合うのも大変だと思うが・・・」
は『お父さん・・・』
父「娘を・・・遥をよろしく頼む」
タ「は、はい!必ず幸せにしてみせます」
は『ちょ、ちょっと待ってください!それじゃまるで、結婚の時みたいじゃないですか!』
タ「へ?あ、そうか。ついそういう雰囲気だから・・・」
父『ふふふ、遥はいい男を見つけたな』
母『そうですね』
は『だーかーらー、まだ結婚とか早いですから(////』

父「ぐぅ〜・・・ぐぅ〜・・・」
母『すっかり酔って寝ちゃったわね』
は『お父さん、確か全然飲めなかったんじゃ・・・?』
母『そりゃ、飲まなきゃやってらんないわよ』
は『へ?』
母『ドアあけたら娘が知らない男と抱き合ってるわ、交際を認めろとか言われるわ』
は『お、お母さんも見てたの?』
母『まぁ、ね♪』
は『もぅ・・・呆れた』
母『でもさ、嬉しかったんだと思うよ?この顔・・・すっごく幸せそうだもん』
父『んがっ・・・ふぅ〜・・・ぐぅ〜・・・』
は『こっちも・・・ね?』
タ「ぐぅ〜・・・ぐぅ〜・・・」
母『初めての割には、随分飲んだもんね』
は『お酌しますよとかいって、自分も飲まされてれば世話ないです』
母『いいじゃない、仲良く飲んでたんだし』
は『・・・』つんつん
タ「ん・・・」
は『起きれます?』
タ「はるか・・・」
は『はい?』
タ「・・・宿題、明日も頑張ろうな・・・・」
は『晴れてお付き合いしたのに、もっと気の利いた事いえないんですか?』
タ「ぐぅ〜・・・」
は『もう・・・ばか』
母『ふふふ、可愛いじゃない?お母さんがあと10年若かったらほっとかないわよ?』
は『だ、ダメですよ!こんなだらしなくて、根性なしなんて・・・』
母『でも、遥の大事な大事な人・・・でしょ?』
は『・・・うん(///』


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