11日目 宿題提出日

は『制服着るの久しぶりだな・・・』
母『遥、タカシ君まだなの?』
は『ん〜?まだ時間じゃないし、タカシさんが遅くれて来るのはいつも通りだし』
母『ふぅ〜・・・さすが、良くわかってるわね。さっすが、付き合ってるだけあるわね』
は『そ、それとこれは関係ないよ!(////』
母『遥、ちょっと動かないで?』
は『ほへ?』
母『・・・』
は『あ・・・リボン』
母『いっつもゴム紐で止めてるだけでしょ?彼氏ができたんだから、少しはおしゃれしないと』
は『が、学校に行くだけだよぉ。そんなおしゃれとか・・・』
母『女の子は恋すると可愛くなるものよ?いつでも彼氏の視線を釘付けにしてないとね?』
は『タカシさんに見つめられたくないもん・・・』
母『恥ずかしいから?』
は『ち、違う!そんなんじゃなくて、えっと・・・その・・・』
母『そのうち慣れるわよ。で、ずっと見つめてくれないといやですって言い始めるんだって』
は『そ、そんな事言うわけないでしょ!(////』
母『うふふ、さぁ?』
ピンポーン
母『あら、誰かしら』
は『タカシさんかな?はーい』
タ「おっはよ」
は『時間の10分前に来るなんて・・・意外です』
タ「ん?そりゃ、すこしでも早く遥に逢いたいからね」
は『ふぇ・・・ま、また適当な事ばっかり言って(////』
タ「適当じゃないよ。本心」
は『あ、えっと・・・その・・・か、髪の毛乱れてますよ?』
タ「え?ちゃんと整えたんだけどな・・・」
は『ちょっと待っててくださいね・・・』
母『あらあら、すっかり新妻モードね』
は『やりたくてやってるんじゃないもん。タカシさんが、あまりにだらしないから』
タ「あ、おはようございます」
は『よしっと・・・』
タ「ん、ありがと」
は『一緒に歩く私が恥ずかしいからですからね?』
母『そんな事言って、タカシ君の髪ぜんぜん乱れて無かったわよ?』
タ「は?」
母『何だかんだ理由つけて、手櫛ですいてあげたかったんでしょ?』
は『ち、違・・・そんなんじゃないもん(////』
タ「遥、もうすぐ時間だよ?」
は『そ、それじゃ行って来るね』
母『あ、遥』
は『何?』
母『お泊りする事になったら、連絡頂戴ね?』
は『が、学校に行くだけだから!(///』

タ「相変わらず面白いお義母さんだな」
は『面白くないですよ・・・疲れるだけです』
タ「あはは」
は『笑い事じゃないですよ・・・まったく』
タ「遥の制服姿見るの久しぶりだな。そのリボンは?」
は『ふぇ?あ、これは・・・お母さんが勝手に』
タ「似合ってるよ?一段と可愛い」
は『か、可愛いとか、言わないでください』ぽかぽか
タ「いたた、ゴメンって」
は『もう・・・そういうのは時と場合を考えてくださいって言ったじゃないですか』
タ「悪かったって。二人きりの時でしか言わないから」
は『そ、それなら・・・まぁ・・・いいですけど』
タ「俺はどこでも言っていいと思うけどな・・・」
は『あ、あとですね・・・』
タ「何?」
は『みんなには・・・お付き合いしてるの内緒にして欲しいです』
タ「内緒って・・・友ちゃんは大体知ってるんだろ?夏休みが終わる頃には知れ渡ってるって」
は『と、友ちゃんには内緒って事でお願いしてます』
タ「何で?理由聞かせて欲しいな」
は『だ、だって・・・タカシさん・・・別府君みたいな人となんて、私の品性が疑われます』
タ「その言い方はあんまりだな」
は『本当の事ですから、しょうがないです』
タ「・・・これでも遥の事、分かってるつもりだけどさ。その言われ方はちょっとムッと来るよ」
は『そ、そんなの・・・知らないです』
タ「自慢できるような彼氏じゃないのは分かってる。でもさ、事実付き合ってるんだろ?」
は『そうですけど・・・』
タ「だったら、みんなに知られてもいいじゃない?」
は『だ、ダメです』
タ「・・・本当の理由を聞かせてくれない?」
は『・・・』
タ「遥?」
は『だ、だって・・・』
タ「だって・・・何?」
は『付き合ってるって知られたら、ぜ〜〜〜ったい、色々聞かれちゃいます』
タ「は?」
は『いつから?とか、どこまでいったの?とか』
タ「ん・・・まぁ、そうだろうね」
は『そしたら・・・内緒にしきれないじゃないですか。恥ずかしくて、学校行けなくなっちゃいます』
タ「あはは、遥らしい理由だな」
は『それに、ですね』
タ「まだあるの?」
は『た、タカシさんと一緒の夏休みの思い出は・・・ふ、二人だけの秘密にしたい(///』
タ「・・・」
は『と、友ちゃんにもちょこっとしか話してないですよ?だから・・・お願いします』
タ「分かったよ」

は『タカシさん・・・』
タ「それじゃ、宿題提出に行こうか、委員長?」
は『行きましょう、別府君』

校「ぐっ・・・むむむ・・・」
わ『ふふ〜ん、どうですか?校長先生?』
校「くっ、どうやら認めざる終えないようだな」
わ『まぁ、私にかかれば、こんなのチョロイもんです』
タ「いや、頑張ったの俺らだから」
は『別府君!余計な口挟んじゃダメです』
校「ふっ・・・どうやら私の負けのようだな」
わ『校長先生・・・』
校「私もまだまだ未熟だった・・・という事か」
タ「何か、さわやかに終わろうとしてないか?」
は『う〜ん、確かにちょっとずるいと思います』
校「あー、ゴホン!君達、用事が済んだらさっさと帰りたまえ!」
タ・は「『はーい、失礼します』」
わ『うふふ、いい気味いい気味。ざまぁみろ、ハゲ校長!って感じ』
タ「渡辺先生、その発言のフォローはできませんからね」
わ『でも、本当に別府君が終わらせれる何て意外や意外』
タ「なんたって、優秀な先生が居たからな」
わ『え?私の事?もう・・・そんなに褒めなくてもいいよぉ(///』
タ「委員長の事」
わ「だよね・・・はぁ・・・」
は『べ、別府君、渡辺先生をあんまりへこませちゃダメですよ』
わ『それじゃ、宿題は終わったけど、ちゃんと予習復習をして2学期に備えてね?』
タ「ま・・・考えておきます」
は『渡辺先生も、お気をつけて』

タ「ん〜〜〜〜これで本当の終了だ」
は『終わりましたね』
タ「じゃ、約束通りさ、デートしよ?」
は『はぁ・・・しょうがないですね・・・』
タ「委員長は行きたい場所とかある?なければ−」
は『あります』
タ「お、委員長、行く気満々じゃない?じゃ、そこ行こう」
は『はい、楽しみです』

は『・・・』
タ「・・・」
は『・・・』
タ「い、委員長・・・」
は『うるさいですね・・・何ですか?』
タ「これ・・・デート?」
は『私の行きたい場所で良いって言ったじゃないですか?』
タ「だからって・・・図書館はねーだろ」
は『別府君!お静かに、ですよ?』
タ「わ、わりぃ・・・。でも、本読むなら家でも」
は『ここにしかない本が一杯あるんです』
タ「んじゃ、借りて行こう?」
は『もちろん借りますよ?でも、ここでも読みたいんです』
タ「はぁ・・・」
は『はいはい、ため息つかない。ただでさえ冴えない顔が、さらにダメダメになりますよ?』
タ「ダメダメの顔で悪かったな」
は『おしゃべりはそのくらいにしましょ?じっくり読ませてください』
タ「ところで委員長、何読んでるの?」
は『え・・・?み、見ちゃダメです』
タ「何で?」
は『な、何でもです』
タ「・・・あ、アレ何?」
は『ふぇ?どれですか?』
タ「今だ」
は『あ、ず、ずるいですよぉ〜〜〜』
タ「何々・・・今年夏流行の水着?シンプルな黒ビキニが大人っぽく魅せる」
は『こ、声にだして読まないでください(////』
タ「真面目な本読んでると思ったら・・・」
は『だ、だって・・・。別府君、デートはどこ行きたいですか?』
タ「夏だし、プールとか・・・あ、そういう事か」
は『わ、私だって、ちょっとは流行意識してるんですっ』
タ「その水着は、誰に見せるため?」
は『そ、それは・・・い、言わなくても分かってるクセに!意地悪な別府君、大っ嫌いです』
タ「ご、ゴメンって。だからさ、そんな本読まないで・・・」
は『な、何ですか?』
タ「これから買いに行こう?俺が委員長に似合うの選ぶからさ」
は『な・・・そ、そんな恥ずかしい事できるわけ無いじゃないですか(///』
タ「委員長の行きたい場所に行ったんだから、今度は俺の行きたい場所にいくの!さぁさぁ」
は『わ、分かりましたから、押さないでください』

は『結局、10着以上試着させられて・・・すっごく恥ずかしかったです(///』
タ「いや、どれもすっごく良かった。元がいいから何着ても似合うんだな」
は『うぅ・・・別府君のえっち!変態!!(///』
タ「そこまで言わなくても・・・」
は『あ、寄り道していきましょ?調度良い時間ですし』

タ「なるほど、調度良いタイミング。やっぱりここから眺める夕焼け空は格別だ」
は『・・・』
タ「明日は何しようか?やっぱり、今日買った水着を早速」
は『タカシさん』
タ「すいません、調子乗りすぎました」
は『・・・この夕日を見てると、ちょっとだけ自分に正直になれそうな気がします』
タ「へ?」
は『私、こんな性格だから・・・この先もずっと嫌な思いさせちゃうと思います。
  だから、こんなお願い、都合良すぎるのかもしれないけど・・・』
タ「・・・」
は『ずっと・・・ずっと、側に居させてください』
タ「遥・・・」
は『ダメ・・・ですか?』
ぎゅ・・・
タ「俺も遥の側に居たい。遥の事離さないから」
は『・・・ぐすっ・・・あれ?・・・何で・・・私・・・泣いてるんだろう?
  おかしいです・・・ぐすっ・・・嬉しいのに・・・涙・・・止まらないです』
タ「いいよ、俺がついてる。遥の笑顔も涙も、全部受け止めるから」
は『・・・ぐすっ・・・タカシさん・・・』
タ「何?」
は『涙・・・止まるまで・・・ちゅー・・・しててください』
タ「・・・うん」
は『と、途中で・・・ぐすっ・・・やめたら・・・嫌いになっちゃいますからね?』
タ「分かった。・・・するよ?」
は『・・・優しい・・・ちゅーで・・・お願い・・・します』


終わり


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