第0話

〜オデッサ作戦にて〜

オッス、オラタカシ いきなりだが今は戦闘中なんだぜ
愛機のジムで戦場を駆ける姿にどんなウェーブ(女兵士)もイチコロさ
この華麗な戦いの前に味方まで恐れて引いていくぜ。おかげで辺り一面ザクだらけ


これなんて孤立?


「ちょwwwおまwwwwこれやばくね?」
マジで敵だらけだ。これなら無双シリーズに負けてないかも
「だが、タダでくたばるタカシ君ではない!!」
囲まれまくっているせいかマシンガンが面白いほど当たる当たる
「俺tueeeeeeeeeeeeeeって仲間発見!!」
視界の一角にジムを見つけ、助けを求めにスタコラサッサだぜ……ってあいつも孤立してんじゃん

やっとのことで友軍機のもとへ、とりあえず通信してみる
「オッス、オラタカシ。救援を求む」
『うっさい!!邪魔だから下がっててよ!!!』
「(下がれるもんなら下がりたいよ…)だが断る。そんな状況じゃない」
会話中も銃弾とか飛び回ってるんだぜ、どんな修羅場だよ
「とりあえず何とかして二人で下がるか救援を待つぞ!!」
『ちょっと…勝手に』
「うるさい!!他に手はないだろ。俺が牽制し続けるからサーベルで攻撃頼む!!」
『仕切らないでよ!!……でもいっか…盾が増えたし』
「ひでぇ……。お前、名前は?」
『かなみ、椎水かなみよ』
「さっきも言ったが別府タカシだ。よろしく」


こっからはマジで死闘だ。俺がマシンガンで攻撃してかなみ機がサーベルで切りまくっていく
一人づつで戦ってるよりも確実に効率がいい。このまま行けば救援も近いかも…
しかし、世の中そんなに甘くない
「やべっ、玉切れだ。」
俺の玉が切れてテラヤバスな状況、俺もサーベルでやるか?


ガシャン


ふと、地面に投げ出されたのはマシンガン、ちゃんと玉も入ってる
『ほら…あたしのを貸してあげる……牽制役がいないとキツいんだから』
「サンキュ、案外優しいんだな」
『バ、バカ!!…生き残る為よ!!勘違いしないで……後でちゃんと返してよね…ソレ』
「そうだな、返すためにも生き残んないとな!!」
『踏ん張りなさいよ、タカシ!!』


再び死闘。でもさっきより息の合った連携が出来てると思う。なにせ俺たちの周りはザクの残骸ばっかりなのだから
総撃墜が10を超えようかというところで敵が撤退していく。後ろを振り返ると救援の方々が……遅いんだよ全く
俺たちも既にボロボロだ。


「何とかなったな…大した腕だよ」
『アンタも、とりあえずマシンガン返してよね』
マニュピレーターを操作して手渡す。残弾もゼロに近い
「俺たち相性いいかもしれないな。できれば戦場以外で会いたかったかも」
『な、何言ってるのよ!!……調子に乗らないで(//////)』
「冗談冗談wじゃあな!ちゃんと生き残れよ!!!」
『その台詞そっくり返しとくわよ!!』


『(別府タカシか……)』
その後タカシがかなみの部隊に転属になったのは別の話




第1話

俺の目の前には艦長室と書かれたプレートのかかったドアがある。そして手には一枚の書類。
何故こうなったかは少々時間をさかのぼる必要がある

〜一週間前〜
「はぁ〜〜、纏叔母さんの呼び出しかよ……」
溜息と共に漏れる言葉。恐らく先日のオデッサ作戦における命令無視に関することだろう。
なんでも一時後退命令が出てたそうな。聞こえなかったんだよチクショウ
纏叔母さんっていうのは俺の母さんの姉に当たる人で階級は少将。俺の上司の上司の上司の上司の上司ぐらいだ

コンコン
「別府タカシ伍長であります」
『開いておる。入るがよい』
「失礼します」
扉を開け部屋に入る。部屋は普通の仕官室と変わらないが、椅子に座っているのは外見年齢14ぐらいの女の子にしか見えない
『タカシよ……分かっておろうな…』
「はい。ですが機内の通信不良により…」
『言い訳はよい!命令違反は事実。処罰は覚悟せい』
「はい…」
『そう落ち込むでない…結果的に敵軍を殲滅したのじゃからな』
「ありがとうございます…」
『といえども他に示しがつかんでの、一応処罰を言いつけることとなったのじゃ』
「はい?」
『これでも必死に軽くしようとしたのじゃ。辛抱せい』
ピラリ
手渡されたのは一枚の書類。そこには…
「なになに、【転属命令書】な、なななななななな」
それでは皆さんご一緒に…

ΩΩΩ<ナンダッテーーーー

そして話は冒頭に戻る。言い忘れたがこの艦はペガサス級、相当なお偉いさんor切れ者が艦長のはず。
緊張するなってのは無理があった。意を決して扉を叩く
コンコン
「本日より転属となりました別府タカシ伍長であります。着任の挨拶をしに参りました」
『……入りなさい』
???女性の声だ…しかも若い?扉を開ける。其処には俺の予想を遥かに上回る人物がいた
「まさか……リナ?」
『やはり貴方でしたか……久しぶりですわね、タカシ』
そう、艦長室にいたのは神野リナ……同じ士官学校の同期だった。といっても彼女は主席、俺は落ちこぼれだが
「あっと…えー、神野艦長!転属に関する書類を確認していただけますでしょうか」
ヤバイヤバイ、同期でも今は上司なんだからタメ語はNGだ。ほら、ちょっとムッとした顔してる
『いいわ…書類は机に置いてちょうだい』
怒ってる怒ってる。士官学校時代の記憶が警報を鳴らす。内心ガクブルしながら書類を提出すると新たな来客が来た
『……失礼します……』
随分トーンの低い声、思わず振り返るとかなりちっちゃな子が書類を持って立っていた
『…先日の…戦闘の…報告書です……』
そう言うとトコトコと歩いて俺と同じように書類を提出する。ふと俺と目が合った
『…リナ艦長……この男は…何ですか?』
俺を指差しながら聞く。人を指差してはいけませんと言われなかったのかねキミは
『紹介するわ。これはウチの新しいパイロット別府タカシ伍長よ』
『……伍長…プッ……』
ビキビキこのガキャ
『タカシ、この子は貴方と同じパイロットのちなみ曹長ですわよ』
階級か…そうか階級か
『丁度いいわね、ちなみさん…タカシに艦を案内してくれるかしら?』
『命令……仕方ない……着いて来い、伍長』
明らかに嫌そうな顔をされてもだな。まあいい、俺に選択肢は無い

二人が出て行った後の艦長室にて、髪をいじりながら机に伏せつぶやくリナ。その姿は哀愁を感じさせるものだった
『神野艦長ですか……昔みたいにリナとは呼んでくれませんのね……』


〜案内中〜

「ここが俺の部屋」
「ここが食堂」
「ここがブリーフィングルーム」
「ここがブリッジ」
「そしてこの先が格納庫と」

「さてちなみさん。なんで案内されるハズの俺が台詞言わなならんのですか」
『ちゃんと…先導…してる』
そう、こいつの案内ってただ歩き回るだけ。俺はそれに着いて行っただけなのdeath
『分かってるなら……それで…いい…』
とりあえず全て回ったみたいだから格納庫に行ってみるか
「ま、案内ありがとな、ちなみ」
そう言って頭を撫でるって何やってんの俺!?いやだって撫でやすいベストポジションに頭があるんだもんって誰に言ってんだ
『…………む…セクハラ…(/////)』
案の定切れ長の目で睨んでくる。こういうタイプは後で怖いからな…でも今は逃げる
「じゃあな、俺格納庫に行って来るよ!」


タカシが走り去り、一人取り残されたちなみ。まるで一時停止ボタンを押されたように動かない…
『なんか…変な感じ……ぽわわわ〜ん?』

〜格納庫〜

周りを見渡すと忙しく働く整備士の方々。彼らのおかげでパイロットは戦えるのだから感謝感謝
決して自分一人で戦っているのではないのだからなウンウン
崇高な考えに耽っていると轟音と共に何かが近づいてくる気配が…
『退いた退いたーーーーーーーー!!!!!』
「ぬおおぉぉぉーーー!!秘儀タカシエスケイプ!!!」
すごいスピードでクレーンが突っ込んできたが華麗な横っ飛び回避により何とか労災は免れる。
それにしてもなんて危ない運転だ
『ボーッと突っ立ってんなよ!整備の邪魔だ』
言い方は随分と乱暴かつ男口調だがその姿はれっきとした若い女性
「悪かった悪かった。今日限りで配属されたもんでね、許してくれるか?」
そう告げるとその女性はクレーンを降りて目の前まで歩いてきた
『へえ〜〜アンタが新しいパイロットか。名前は?』
まるで品定めするように見ながら聞いてくる
「別府タカシ伍長、タカシでいいぞ」
『タカシか、俺は勝美って呼んでくれ。ココの整備長をやってるもんだ』
話だと勝美の階級は軍曹らしい。やっぱ伍長じゃ格好つかねえ…
『話は艦長から聞いてるからな、アンタの機体のとこまで連れてってやるよ』
うはwwwwktkrwww新しい機体だよ新しい機体。なにせ主人公機だからな〜
Iフ○ールドとかファ○ネルとか合体とか変形とかATフ○ールドとかラ○ダ・ド○イバとかフヒヒヒヒヒヒ

『これがお前の使う機体だ』
「どうみてもジムです本当にありがとうございましたorz」
『バカヤロウ!これは陸ジムだ。ジムと一緒にすんな』
「うっさい!今お前は男のロマンを踏みにじったわい」
『俺に言うなコラ!文句言うならコイツで戦果挙げてからにしろ!!』
お互い顔を突き合わせてギャーギャー言い合う。ふと、ここであることに気付く
「勝美って…結構美人だな」
超至近距離で口喧嘩してたからな、嫌でも気付くさ
『な、ななんなななんなな何言ってんだよゴルァーーーー(///////)』
瞬時にゆでだこ状態になってしまった。さては免疫がないのか?

『うるさいわねーーー。何の騒ぎ〜?』
斜め上の方向から聞いたことのある声が聞こえる。その声の主は隣のジムのコックピットから身を乗り出して此方を見る
俺と目が合った……あいつは…
『「まさか……」』
うん、間違いない。あいつと共に死線をくぐった
「かなみ!?」
『タカシ!?』





纏叔母さん…俺をなんて部隊に配属してくれたんですか…




第2話

「かなみ!?」
『タカシ!?』
突然の再会に両者とも驚愕の表情と声を上げる。脳裏によみがえるのは一週間前の共に死線を潜った激闘


か『ああ…アタシ……もうダメ…』
敵に囲まれ絶体絶命、敵に捕まればきっと濃密な身体検査を受けることとなるだろう
その時、戦場を駆ける一陣の風が吹き荒れる
タ「別府タカシ参上!!女兵士を捕えてあんなことやこんなことしようとする輩は俺が許さん!!」
ドガガガガガガガガガガ
敵「うわー逃げろー」
タ「フッ…正義は勝つキラーン」
か『ああ…タカシ様、貴方のおかげで私の貞操は守られました。お礼に身も心も全て捧げましょう…』
タ「おk」

か『ってなに模造してるかーーーーーーー!!』
ゴキャ
タ「痛いじゃないかかなみ」
いつの間にか目の前に立っていたかなみが鈍い音を出すことができる拳を叩き込んできた
か『アホか!!何が別府タカシ参上よ!!あの時は惨状だったじゃない!!(//////)(て、貞操なんて…)』
タ「だれがうまいこと言えと」
とまあ俺様の新しすぎるギャグはお気に召さなかったようだが。
タ「へえ〜この部隊にかなみがいたのか。こりゃ安心だな」
か『へ?…どういうことよ』
タ「だってさ、腕の立つパイロットがいるってことだろ」
か『なっ!?……おだてたって何もでないわよ(/////)(ホント、卑怯なんだから)』
タ「よろしくな、かなみ」
自然と出た笑顔で握手をするため手を差し出す
か『まあ…アンタみたいのでも腕は確かだからね、一応よろしくしといてあげるわよ(//////)(タカシの手を合法的に…)』
何で顔真っ赤なんだ?握手してるだけだろ?しかもなかなか離してくれない

ビィーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!

『「!!!!!!!!!!!!!」』
響き渡る警報、顔真っ赤で悦に浸っていたようなかなみの表情が一変する。一瞬にして緊張感に包まれる艦内
タ「まさか、敵か?」
か『勿論!さっさと機体に乗り込む!!』

(第一種戦闘体勢を発令。本艦はこれより遭遇戦に移行する。繰り返す、第一種戦闘体勢を発令。本艦はこれより遭遇戦に移行する。)

タ「よいせっと、なかなか座り心地はいいかな」
機体に火を入れ、新しいシートに身を沈めて出撃を待つ。起動しただけで分かる、勝美の奴なかなかいい仕事してやがる
友『ハロー!本日よりオペレーター勤めさせていただきます友田友子でーす。早速出撃してくださーい』
通信を介して明るい声が聞こえてくる。これは気持ちよくイケそうだ

武装はマシンガン。とり回しが効くので愛用している
タ「別府タカシ、陸ジム。逝きまーす」


〜ブリッジ〜
友『かなみ少尉、ちなみ曹長、タカシ伍長、全員出撃完了しました。どうします?艦長』
リ『そうですわね、前線の指揮はかなみさんに任せて本艦は援護射撃を行います』
リ『(タカシ…再開してすぐに撃墜だなんて許しませんわよ)』

〜戦場〜
タ「で、どうすんだかなみ?」
か『私は格闘戦、ちなみは狙撃、タカシはその辺でフォローしといて!!』
ち『……了解…タ、タカシ…さっさと露払いしろ…』
タ「なんか俺だけ指示適当w」
そんなこんなで戦闘開始、相手はザク多数。そういえばちなみの俺の呼び名が伍長からタカシに変わってるような…
何かしたか?俺?

とりあえず手にしたマシンガンで牽制と足止めを兼ねて二人のフォローをする。
かなみはサーベルで次々と撃破、ちなみは砲身の長いビームライフルで確実に堕としていく
タ「へえ〜、この部隊かなり強いな」
か『あったりまえでしょ!!(もっとイイとこ見せなきゃ)』
サーベルを二刀流に増やし敵に突っ込むかなみ、だがここで俺の勘があるモノを捉える
それはかなみの死角から迫るバズーカもちのザク!!
タ「危ねえ!!かなみ」
考えるより先に身体が動きバズーカとかなみの間に自分の機体を滑り込ませる

ドゴォォォォォォォォン!!

『『『『タカシーーーーーーーーーーーー!!!!!!!』』』』


崩れ落ちるタカシ機、コックピット直撃。部隊員の背筋に冷たいものが走る
友『タカシ機被弾!!…タカシ君、タカシ君!!応答してください!!!!!』
…………………
友『ダメです!!応答ありません!!』
これを契機に敵が攻勢に出る。かなみとちなみは動かないタカシ機の守りに回り押し込まれる
か『艦長!!タカシ機を艦内に収容させます。許可を!!』
リ『許可できませんわ。二人は敵の迎撃を行って下さい』
友『そんな!?タカシ君を見捨てるんですか!?』
リ『そんなわけありませんわ!!艦を前に出します。収容はこちらで行います!!』
一人が救助を行うと残りの一人で迎撃しなければならない…それは危険だ。なら艦を出しすリスクのほうが軽かった
リ『総員対ショック用意!これより本艦はタカシ機の救助に向かう。整備員と救護班は用意を』

突出してきた戦艦ほどの的は無い。集中砲火に晒されてダメージが蓄積されていく
それでもなんとかタカシの収容が完了する

〜格納庫〜
勝『どけっ!!ハッチをこじ開けるぞ』
コックピットのハッチは変形しており手動では開けれない。勝美は重機でもって豪快にハッチをぶち抜いた
そのままタカシの下に駆け寄る
勝『タカシ!!!…うっ!?』
コックピット内はまさに血の海、タカシにも意識は無く生きているか死んでいるかも分からない
勝『救護班!!!速く!!!!!』
勝『(絶対に死ぬんじゃねえぞ。死んだら許さないからな…)』

〜再び戦場〜
か『よくも…よくもタカシを!!!!』
鬼人の如く敵を切り刻んでいくかなみ。その勢いは誰にも止められない
ち『………………………』
一言も発せず仕留めていくちなみ。だがその雰囲気は鬼気迫ったものを感じる
そんな二人の怒涛の攻めにあっけなく敵は全滅したのだった








タ「知らない天井だ」
か『いちいち小ネタを挟まんでよろしい』
ここは恐らく医務室、周りにはかなみ以外誰もいない。しかも身体が動かせないぞと
か『アンタ、全身骨折だらけなんだから無理しないでよ』
タ「mjk…それで戦闘は?どうなったんだ?」
か『アンタは意識を失って収容されたわ。ホントに大変だったんだからね』
タ「そうか…すまない…」
か『い、いいわよ!アレはア、アタシを守ってくれたんだから(//////)』
タ「アレは勝手に身体が動いて…ま、いっか誰も死んでないからさ」
か『よくないわよ!!!!!!!!』

いきなり叫ぶかなみ、え?俺地雷踏んだ?
か『バカ……心配したんだからね…すごく……すごく…』
タ「かなみ…」
鬼の目にも涙、下を向いてはいるが雫が落ちているのが分かる
か『何日寝てたと思ってんのよ……3日よ3日…もう目覚めないんじゃないかって…』
タ「ありがとう…ずっと付いていてくれたんだな…」
身体が動けば頭を撫でたり抱きしめたりできるんだが実にもどかしい
か『今回はアタシのミスだからね、しょうがないから治るまで面倒見てあげるわよ(///////)』




その後看病する権利を賭けてバトルが繰り広げられたらしいが詳しいことは誰も知らない



第3話

〜ブリッジ〜
今は先の戦闘で多大なダメージを受けてしまったので基地に帰還中
友子『現在ウチのパイロットはかなみ少尉、ちなみ曹長、タカシ伍長の3人。』
リナ『かなみさんは格闘能力に秀で射撃は全くの苦手、ちなみさんはその逆でしたわね』
友『その為戦闘時には二人の距離が開きすぎてかなみ機が孤立することが多かったと』
リ『ええ…そこでタカシには二人の間でバランスを取ってもらおうかと思いますの』
友『そりゃまた何故?』
リ『タカシには秀でた能力が全く無く特徴の無いのが特徴な人ですの、逆に言えば射撃も格闘もオールマイティにこなしますわ』
友『ほお〜〜、随分とお詳しいですね〜ニヤニヤ』
リ『た、ただ士官学校の時から変わってないからですわ!他意はございません!!(//////)』
友『へえ〜〜、リナ艦長は昔の彼の特徴を事細やかに覚えていると』
リ『友子さん!!(///////)』
友『は〜い、すいませ〜ん(面白くなってきたわねw)』

友『そういえば今日から新しい軍医が来るとか』
リ『ええ、タカシが負傷したと纏指令に報告しましたら急に手配されましたわ』
友『なんでも結構な名医らしいですよ。タカシ君ってかなり纏指令に好かれているみたいですねw』
リ『そ、それは指令の甥だからでしょう、なにもそんな叔母と甥とでなんて…不潔です(///////)』
友『艦長〜、私はそこまで言ってませんけど〜www』
リ『友子さん!!(///////)』
友『は〜い、すいませ〜ん(これは み な ぎ っ て き た w)』
〜医務室〜
タ「暇だ〜〜〜!!!!」
ベッドには全身ギブスにて固定された主人公ことタカシ
みんな持ち場の仕事中の為に孤独死寸前だ
コンコン
突然のノック、断る理由もないので招き入れる
タ「は〜〜い。どうぞ〜」
?『失礼するぞ』
入ってきたのは白衣を身にまとった黒髪の似合う美人。誰だこれ?
?『私は新しく軍医として配属になった尊という者だ。どうやら早速重傷患者のようだな』
タ「は、ハイ。ヨロシクです」
尊『名乗られたら名乗らんか馬鹿者。礼儀の基本だぞ』
タ「ハイ、すいません!えー、自分は別府タカシ伍長であります。尊さん、今後よろしくお願いします」
軍隊っぽく挨拶するも腕が動かせないので敬礼も出来ない。なんともカッコ悪い
尊『そうか、ならタカシと呼ばせてもらうぞ』
すると尊さんはベッドの脇まで近づいてくる。治療でもしてくれるのか?
尊『見たところ全身骨折だらけか…まあいい、治療を始める』
タ「あの〜、何で歪んだ笑顔を浮かべて指をポキポキ鳴らしてますか尊さん」
尊『気にするな。ヒトを壊すのも直すのも同じようなものだ』
タ「それなんて鎬 紅○って名字が伏せれなアッーーーーーーーー」

バキベキボキバキャボキャ

尊『又つまらないものを直してしまった』
タ「何で直ってんだ俺?どうでもいいが「直す」の字が違うことは突っ込みたくない」


尊『ところで何故そんな重傷を負ったのだ?どうせ下らぬ理由だろうが』
タ「ああ、これは味方が危ないって思ったら勝手に身体が動いて結果的に庇うことになったんですよ」
尊『なに?そうかそれはすまなかった…下らぬ理由と発言したことは謝罪しよう』
タ「いいんですよ。俺は俺がどうなっても守りたいって気持ちのほうが強いんだから…例え同じことがあったら同じことをしますよ」
尊『そうか…お前に守られる者は幸せ者だな……』
タ「何言ってるんですか尊さん、俺は貴方を(も)守りますよ」
尊『な……じ、自分の言ってることがわわわ分かっているのか(/////////)』
タ「勿論ですよ、尊さんは(も)俺が(仲間として)守ります」
尊『わ、分かったから…そんな真っ直ぐにみつめないでくれ…(///////////)』
タ「どうしたんです?顔紅いですよ、医者なのに風邪ですか?」
尊『うううううるさい!!!!怪我が治ったならとっとと持ち場に戻れ!!』
ドカッ、ズサー、ピシャ(順に部屋から蹴り出す、放り出されるタカシ、閉じられる扉)
タ「痛っーー、随分と乱暴な医者だな。この部隊はこんなのばっかりだな」

尊『別府タカシか……責任は取ってもらうからな(/////////////)』
こうして尊という新しい軍医さんが加わったとさ




第4話

〜基地内廊下〜
タ「修理には結構時間かかるみたいだな〜。しばらくはここに留まる事になりそうだZE」
タ「でも、修理終わるまで休暇貰っちゃったもんね〜〜♪」
何故か説明口調な我らが主人公タカシ君。彼は今、司令の部屋を目指していた
タ「帰ってきたら顔見せないと機嫌悪くなるんだよな〜……………ごべふっ!!」
突然ヘッドスライディングを実行する。何故だろう?彼はタミフルなど摂取していない
すっ転んだまま周りを見回せば小さな人影が…
タ「イテテ…くぉら〜〜、この足は何だこの足はちなみさ〜ん?」
どうやら足をかけられたようで、その人影はちなみ曹長。普段無口なので何考えてるかあまり分からない。
ち『強いて…言うなら…暇だった…』
タ「そうですかそうですか。俺は急いで指令室に行かなきゃならんので失礼しますよ」
そう言い捨てて歩き出すと後ろからトコトコと足音がする。誰の足音かは言うまでもない
タ「(はあ……構ってほしいのかね…)ほら」
スッと手を差し出す
タ「これでも病み上がりなんでね、できれば道案内してくれると助かるんだが」
ち『しょ、しょうがないですから……つ、付き合ってやるです…部下の面倒見るのも…上官の役目(////////)』
ちなみは差し出された手に自分の小さな手を重ね歩き出す。指令室までずっと無言であったが
ち『(ずっと…指令室に…着かなければいいのに…)』
結局随分と遠回りしたが二人とも文句のひとつも出さないのであった

〜指令室〜
司令室にはどう見ても14歳くらいの少女が一人…彼女こそ指令の纏少将だ。
別府タカシの母の姉に当たる人物なので結構な年齢のはずだが何故だろうか?気にしたら負けだってレビルが言ってた
タ「別府タカシ伍長。ただいま戻りました!!」
纏『うむ、ご苦労じゃった。早速じゃが今日一日わらわの補佐をしてもらうぞ』
タ「ハ?俺休暇中でs」
纏『肉親を手伝わんか馬鹿者!!この書類の山を見て何とも思わんのか』
タ「(確かに書類は多いけど…いつもこのくらいあったような…)」
纏『(偶にしか会えんのじゃ。少しでも拘束せんとな…)』

〜作業中〜
纏『そういえば初陣で撃墜されたようじゃな』
グサッ
纏『どうせ勝手な行動を取ったんじゃろう。例えば味方を庇ったりのう』
グササッ
纏『お主は昔からそうじゃ。新人仕官の頃も孤立した下仕官を救うために勝手に部隊を動かしおって』
グサドシュ
纏『結局軍法会議で伍長に降格処分…わらわの助け舟がなければ銃殺刑だったのかもしれなかったのじゃぞ』
ブゲシャア!!

小言は続く。だが伍長からなかなか昇進できないのは指令が絡んでるとかいないとか
纏『じゃがな……そのお主らしさは…嫌いではないぞ(///////)』
纏『これからもお主のやりたいようにするがよい。わらわができる限りサポートするからの』
ジーーーーーーーーーーーン タ「あ、ありがとうございます!!(これが理解者ってやつですね先生!!)」
作業オワタ
纏『さて、あらかた片付いたようじゃの。タカシよ、礼を申すぞ』
タ「なに言ってるんですか纏さん。「今日一日」纏さんを補佐しますよ」
纏『なにを言うか!し、痴れ者!一日中とは…(あ、あんなことまで…)(////////)』
タ「クスクス いいんですよ、今日は纏さんにおもいっきり甘えたり甘えられたい気分なんですよ」
纏『う、うむ。お主がどうしてもと言うなら……へ、部屋について来い』

〜纏の部屋〜
纏『ふう、少し疲れたの』
タ「そうですか。それなら」
ギュ……
纏『ななななななな、何をしておる!?』
タ「何って膝枕ですよ。母さんが疲れたときとかいつもやってましたから」
纏『(何故だ、実の妹のことなのにムカムカするぞ)……ひゃいん!?』
タ「どうしたんです?髪を撫でてるだけなのに。結構敏感なんですねw」
纏『や、やかましい!!あ……な、撫でるのを止めるでない(//////////)』
タ「了解です。ゆっくり休んでください」
そしてそのまま纏は瞳を閉じ、タカシは髪を撫で続ける。今が戦争中とは考えられないほど優しい時間
纏『(何が敏感じゃ……お主が鈍感過ぎるのじゃよ)』
纏『時にタカシよ…お、お主の…こ、好みのタイプとは何じゃ?(////////)』
タ「へ?いきなり何を」
纏『よよよ良いではないか。おおおお主にもそろそろ浮いた話ぐらいああああっても良かろう』
それにしてもこの指令、挙動不審である
タ「そうですね…………第一に自分を理解してくれていること。これさえあれば大丈夫です」
タ「となると…(今現在では)纏さんかな?」
ボンッ!!一瞬で爆発。ああ、血の繋がりが恨めしい

〜風呂〜
タ「いや流石にこれはマズイかと」
纏『何を言うか!一日はまだ終わっておらん』
部屋に備え付けられた風呂場に男女が二人。タオルを巻くことは纏さんが許してくれなかった
纏『ほれ、頭を洗ってくれんかの』
風呂場の椅子に背を見せてちょこんと座る少jゲフンゲフン叔母。その頭にはピンクのシャンプーハットが付けられている
タ「全く、いい年なのn(ギロリ)いえなんでもないです。母から話には聞いてましたがまだ外せませんか、それ」
纏『し、仕方ないじゃろう(/////)し、染みるのじゃから(/////////)』
タ「はいはい、それじゃいきますよ〜〜」
ジャブジャブ
纏『うにゅう〜〜〜(////////)』
頭を洗われている間は頬が緩んでいたことを追記しておく


タ「えいっ!」
ギュ………ふにっ
纏『やや、やめんかこの痴れ者!!(////////)』
タ「なんだか纏さんに甘えたくなっちゃったんです」
ふにふにむにゅり
纏『し、仕方ないの、少しだけじゃぞ(///////////)』




第5話

〜艦内格納庫〜
ここはタカシの部隊の格納庫、其処には陸ジムが4機並んでいた。順番にかなみ機、ちなみ機、タカシ機、予備機だ
その中の一機であるタカシ機から物音が聞こえていた
タ「休暇中なんだけどな〜」
ぼやきながらもコックピットにて作業中のタカシ伍長
タ「でもコックピット周りは自分で調整しないとね」
機体そのものは整備班任せだが操縦系は自分で調整する必要があった。
タ「こんなもんかね…作業終了っと」
彼は機体を自分に合わせるのではなく、自分を機体に合わせるタイプだった。
それ故に機体に手を加えることは少ない。整備員にとってはありがたいパイロットだった

?『お〜い!!休憩でもしないか〜〜!』
下から恐らく自分に掛けられた声に気付きコックピットから身を乗り出してみる
?『早く降りてこいよ〜!おまえの分も飲んじまうぞー』
床から声を出しているのは最近知り合ったのだが、すっかり顔馴染みの整備長。手にはボトルの飲み物を持っている

〜休憩中〜
一先ず腰を下ろし、投げて寄越された飲み物を受け取る
タ「サンキュ勝美。今終わったところだけどな」
プシュという軽快な音を立てて蓋を開け一気に喉を通す
勝『いい飲みっぷりだな。ま、お前のツケだけどなw』
タ「何だよそれwいいけどよ。これぐらいだったら奢らせてくれ」
勝『そうだぞそうだぞ。あれからコックピット部完全取替えだからな!メチャクチャに壊してくれやがって』
タ「ゴメンゴメン。もうやらないからさ」
勝『当たり前だ!!も、もうあんなことするんじゃないぞ(////)』
釘を刺されてしまった。もう二度と大規模な修理をしたくないということか?それとも……
勝『と、ところでお前は何かカスタムとかしなくていいのか?』
タ「カスタム?」
勝『例えばかなみ機は格闘戦重視の為に間接部を強化してサーベル出力や反応も高く。ちなみ機はジェネレーター強化させてビームの威力を高めて火気管制は限界まで弄ってあるぞ』
そう、この部隊は整備員の腕がかなり高く専用機並みのカスタム化が行われていた
勝『お、俺がやってやるからよ(///)……な、なにか無いのか?』
タ「ふ〜む……」
腕を組んで考え込むタカシ。なにせ彼は艦長曰く特徴の無いパイロットかつ前述のように機体に合わせるパイロットだ
タ「やっぱいいや。カスタムするより満遍なく性能向上させてくれれば」
勝『なんだよそれ。そういうのが一番困るんだよな〜』
タ「別にいいさ、俺は勝美が整備してるってだけで安心できるからさ」
勝『(ボムッ!)ばば、馬鹿やろう!!回路二、三本抜いとくぞ!!(真顔で言うなんて反則だろ///////)』
タ「そいつは勘弁wwそれじゃ、俺は部屋で休んでるよ。飲み物余っちまったから飲んでいいぞ」
片手を上げて走り去るタカシ。自然と取り残される格好となった勝美整備長
勝『これって…タカシが飲んだから…間接だよな(/////////////)』
この日格納庫で悶々と悩む整備長の目撃例が多数報告されているが詳しいことは誰も分からない

〜基地内エレベーター前〜
タ「なんだかストレス溜まり気味だな〜。ブートキャンプやって寝よっと」
チーン
タ「やっと来たな…ってうおっ!?!?」
タカシの呼び出しに答えたエレベーターの中には書類を数枚脇に抱えた艦長こと神野リナの姿が
リ『乗りますの?乗りませんの?早くなさい』
タ「乗ります乗ります。神野艦長!!」
グイーン
ここはエレベーターの中。其処にはパネル板の付近にタカシ、その対角線上の隅にリナがいるだけだ
タ「(き、気まずい。気まず過ぎる)」
再開してからずっとリナの機嫌は悪いままだ。ちょっと声をかけただけでもムスッとしてしまう。まさに取り付く島も無い
タ「そ、そうだ神野艦長」
リ『(ムカッまた神野艦長ですわ)なんですの』
タ「(また怒ってるよ〜)そういえばこの部隊って女性が多いですよね。かなみにちなみ、勝美や尊さん、ブリッジには友子や渡辺さんもいるし神野艦長も」
リ『(ムカムカムカムカムカムカ他の娘は名前で呼んでるのに♯)そうですわねっ!嬉しいですかっ』
タ「(ボスケテorz)」

ガクンッ

リ『な、なにごとですの?』
突然の揺れ。異常事態であることは簡単に予測できた
タ「あ〜、エレベーター止まったみたいですね。」
リ『最悪ですわ…こんな狭い空間に閉じ込められて、しかもタカシとだなんて』
タ「ヒデェ…でも動き出すか助けが来るまで待つしかないな」
リ『ホント、昔からタカシといるとロクな事がありませんわ』
タ「いや、今回は俺の責任じゃないでしょ…」
不毛な会話だが気まずさは解消されたような気がする。だが、事態は変わるもの

プツンッ

続いて照明までダウンしてしまう。急に真っ暗になってしまう密室内
リ『キャ!!!!』
タ「うおっ!?」
タカシは短い悲鳴を聞くと共に柔らかい感触と僅かな香水の香りを感じた
タ『そういえばリナって暗闇が苦手だったよな…』
そう言って胸の中に収まっているリナを優しく撫でる
タ『(やばっ!?…つい昔を懐かしがってしまった。リナって呼び捨てだし上官に軽々しく触ってしまった!?)』
案の定プルプルと震えるリナ、まるで火山噴火の前触れのようにも見える
だが、噴火したのは怒りではなかった
リ『やっと…リナって呼んでくれましたのね……』
タ「リ、リナ…」
リ『タカシってば、ずっと神野艦長神野艦長って…他の娘は名前で気さくに呼んでいますのに…』
タ「ゴ、ゴメン。そんな風に思っていたなんて知らなくて」
リ『分かっていますわ…でも、二人だけのときは昔みたいにリナって呼んでくれますか?(///////)』
タ「リナがそう言うのなら」
リ『タカシ(////////)』
タ「リナ(///////)」
暗闇で相手の顔はよく見えないが吐息を間近に感じる。心なしか息が荒い
そして互いの息がさらに近くなっていき……

友『WAWAWA忘れ物〜〜』
ガラッ
光が差し込むエレベーター内、固まる空気、密着状態の二人。ガリガリと音を立てて首を回し声のした方向を見ると
かなみちなみ勝美尊さん纏指令に友子に渡辺さん。これなんてオールスター?
全員『『『『『うおっスマンごゆっくり……とでも言うと思ったかーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!』』』』』
タ「ちょwwwwwwフルボッkアアアアッッッーーーーーーーーーーーーー」







渡『あれれ〜助けに来たんじゃないの〜〜?』


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